検査結果の最後は血糖値関連です。
血糖値の基準
糖尿病の判定基準
以下の①~④のいずれかに該当する場合、糖尿病型と診断される
① 早朝空腹時血糖値 126 以上
② 75gOGTTで2時間値200 以上
③ 随時血糖値が200 以上
④ HbA1cが6.5%以上
糖尿病患者の血糖コントロール目標(日本糖尿病学会)
血糖正常化を目指す際の目標 | 6.0未満 | |
合併症予防のための目標 | 7.0未満 | 対応する血糖値は随時血糖値 空腹時血糖値130未満 食後2時間血糖値180未満 |
治療強化が困難な場合の目標 | 8.0未満 |
実際の2型糖尿病治療の現場では、HbA1cが基準となっていることが多いようです。私の知人の2型糖尿病患者3名(60歳代)はいずれも、HbA1Cを6%台でキープすることのみを意識しており、空腹時血糖値は意識していない(覚えていない)ようでした。6%台を維持できれば合併症は起こらない、そのために適度な運動を行うことが望ましく、食事はオーバーカロリーにならないようにすることを意識しているようでした。
検査項目と基準値
基準値 | 備考 | |
血糖値 | 99以下 | 要注意100-125 異常 126以上 (日本糖尿病学会は100-109を正常高値という) |
HbA1c | 5.5以下 | 要注意5.6-6.4 異常 6.5以上 |
IRI | 1.7~10.4 | 血中のインスリン量(基準値は検査機関によって異なるのかもしれません) |
CPR | 0.8~2.5 | 血中C-ペプチド:インスリンと同程度の割合で血液中に分泌され,インスリン量を反映する.空腹時CPRの基準値は0.8~2.5ng/mL 0.5ng/mL 以下は、強いインスリン依存状態でインスリン治療が必要とされる. |
HOMA-IR | 1.6以下 | インスリン抵抗性の指標 空腹時インスリン値×空腹時血糖値/405 2.5以上でインスリン抵抗性あり |
私の検査結果
朝の空腹時血糖値 | インスリン・インスリン抵抗性 | |||||
自己測定 | クリニック | HbA1C | CPR | IRI | HOMA-IR | |
17/11 | 132 | 9.6 | 1.38 | |||
17/12 | 126 | 8.6 | ||||
18/01 | 137 | 7.3 | ||||
18/02 | 134 | 126 | 6.8 | 1.8 | ||
18/03 | 127 | 124 | 6.1 | |||
18/04 | 130 | 126 | 6.0 | |||
18/05 | 121 | |||||
18/06 | 117 | 125 | 6.0 | |||
18/07 | 120 | |||||
18/08 | 122 | |||||
18/09 | 116 | 130 | 6.0 | 8.1 | 2.6 | |
18/10 | 108 | |||||
18/11 | 110 | 126 | 5.9 | 8.1 | 2.5 | |
18/12 | 105 | |||||
19/01 | 108 | 126 | 5.7 | |||
19/02 | 109 | |||||
19/03 | 106 | 119 | 5.8 | 1.8 | ||
19/04 | 110 | |||||
19/05 | 109 | |||||
19/06 | 119 | 5.7 | 7.2 | 2.1 |
私の検査結果について
HbA1cが糖尿病発覚直後半年で9.6から6.0に改善したのは糖質制限の成果であると思います。その間、食後の散歩など運動もかなり頑張っていたので運動の効果もあります。
その後は大きく改善しているとは言えませんが今のところ数字も悪くはなっていません。年齢(今年60歳)を考えると加齢とともに長期的には徐々に数字も悪くなることも予想されるので、食事と運動により今の数字をキープすること、あわよくば改善を期待したいところです。
2018年11月のクリニック受診以降、メトフォルミンの服用を始め、2019年3月以降1000㎎/日を服用しています。これは朝の血糖値対策(=糖新生の抑制)とインスリン抵抗性の改善を期待したものです。HbA1cで5.9までは食事と運動の効果、5.7への改善は薬の効果かもしれません。
インスリン分泌とインスリン抵抗性の指標は当初全く意識していませんでした。これは改善してくれればうれしいですが、改善を目指すというより、自分の糖尿病のパターンを知ることがまずは重要かと思うようになりました。
インターネットでは、食事、運動で、糖尿病が改善した、寛解したという事例がたくさんあります。
その多くは血糖値とHbA1Cがどんな数字からどのように改善したかが書いてあります。このブログもそのように書いています。同じ程度のHbA1cや血糖値で同じ程度の肥満度であれば、状態が似ていて対処方法も同じように効果がある(効果がない)と当初は考えていましたが、どうもそうではなさそうだ、というのが最近思うことです。
インスリン分泌や抵抗性の指標だけでも不十分でしょうが、少なくとも血糖値のデータだけよりは比較対象する場合の参考になるのではないかと考えています。
コメント
>同じ程度のHbA1cや血糖値で同じ程度の肥満度であれば、
>状態が似ていて対処方法も同じように効果がある(効果がない)と
>当初は考えていましたが、どうもそうではなさそうだ
ホリデー様の場合,日本人男子の平均的な基準からすればもはや肥満(BMI>=25)ではないのでしょうが,
– 午前中の空腹時血糖値が高めであること
– 空腹時のインスリンがやせ型の人に比べると高いこと
– HOMA-IRが2くらい
であることから,ホリデー様は 本来はやせ型タイプで(学生時代はどうでしたか?),
現在は 相対的な肥満かもしれませんね.
もう少しだけ体重を(できれば運動で)落とすか and/or メトホルミン増量により,
一段と改善できそうな気がします.
もっとも私は医師ではありませんので,単なる感想です.
しらねのぞるば さん
コメントありがとうございます。
そういえば体重のデータを示していなかったので、記事をアップします。
血糖値、インスリンのデータからすると肥満に思えるかもしれませんが、
現在これ以上体重を落とすことは考えていません。
記事を見ていただければ幸いです。