自分に適した2型糖尿病治療法

前回の記事に続き、しらねのぞるばさんの記事を引用します。

結論として Cluster4の肥満糖尿病であった人は,体力・インスリン分泌能も十分であったため,『治せた』のです.肥満を脱出したその意思と努力には敬意を払いますが,Cluster 4以外には通用するとは思えません.

さらに, Cluster4 の人の糖尿病が治ったのを見て,Cluster3 重度インスリン抵抗性の人が『あの人の通りにすればいいのだ』と信じてしまうと危険です. なにしろ見た目には 肥満度 だけでみればCluster 4の方が高いのですから,「あの状態からよくなるのだから,私も」と思っても無理はありません.

私流に勝手に解釈すると、

糖尿病が治るのは、インスリン分泌能も十分な場合であり、そのやり方をインスリン分泌能が不十分な人がまねしても治らない、ということのように思います。

糖尿病が治るインスリン分泌能の程度

糖尿病が治る程度のインスリン分泌能とはどの程度かというと、これは私なりに勝手に思っていることですが、自己血糖測定を行っている場合、

①糖質1gあたりの血糖値上昇が2程度以下

②空腹時血糖値が90以下

程度が、治ることを期待できるレベルではないかと思います。

何の根拠もありません。どちらかといえば、この2つの条件を満たさない場合は、短期間に治るとは思わない方が良いのではないか、という仮説です。

この条件が、治療開始早々(2,3か月程度)で達成てきている場合、インスリン分泌能が十分である可能性が高いといえるような気がします。

この程度のインスリン分泌能がある人は、食事療法+運動療法で治る可能性がある、違う言い方をすると、糖質制限でもカロリー制限でも、PBWFでも治る可能性がありそうな気がします。

治った人の情報をどう参考にするか

糖質制限、カロリー制限、筋トレなど様々な方法で、治ったという話がネットにはあります。患者は誰でも治りたいと思っているでしょうから、とてもその方法を魅力的に感じるのではないでしょうか。少なくとも私はそうです。

しかし、その人のインスリン分泌能が治るか治らないかの決め手であれば、インスリン分泌能が低い人が治った人の方法をまねしても治らない。治らないだけでなく、自分に適さない治療法を行えば、糖尿病を悪くする可能性すらある。ということになりそうです。

治った人は、インスリン分泌能が十分であることに加えて、自分に合った(適した)治療法を選択し実施したのだろうと思います。

治った人の方法をまねすれば自分も治る、というよりも、その方法が自分の糖尿病の状態の改善に役立つかも、という視点で方法を吟味する、方が無難に思えます。

では自分に適しているかどうかはどうやって判断するのか、というと、やってみて自分の状態を確かめながら、つまり、クリニックでの血液検査の結果と自己血糖測定の結果から判断するしかないのではないか、と思います。

自己血糖測定が多くの場合重要なのではないか、と思います。

糖質制限をしたら血糖コントロールだけでなく、体調が良くなった、というような、体調の自覚も治療法が適しているかどうかの判断材料になるのかもしれませんが、私は自分の判断材料としては使っていません。

私は体調の自覚が鈍いこともありますが。糖尿病は体調の自覚なく発症するのだから、よくなったかどうかも自分で自覚できないだろう、と思っているからです。

インスリン分泌能が低い場合の対処法

私は、インスリンの基礎分泌は正常に近く、追加分泌能が低い状態です。(主治医には、典型的な2型糖尿病ですね、と言われました)

食後血糖値のピーク値を180以下に抑える方法は、今のところ糖質制限しかないかと思っています。糖質を多くとる方法は、食後高血糖→血管の損傷→合併症 のリスクを考えると怖いです。

安全圏は糖質20g以下(空腹時血糖値120+20×3(1g当たり血糖値上昇3)=180)ですから、スーパー糖質制限が無難であろうと考えています。

糖質制限の長期的な実践・継続について

糖質制限は、「短期的には血糖コントロールに有効かもしれないが、長期的な安全性のエビデンスはない」が、現在の常識的な見解のようです。

糖質制限で、耐糖能が下がる、という糖質制限否定論もよく見かけます。

不定期ですが、糖質制限の危険性を指摘する調査研究も出てきたりします。

実践者としてはこのあたりにも自分なりの考えをもって実行したほうがよさそうです。でないと振り回されてしまいます。ずっと考えていることでもありますが、また記事にもしたいと思います。

 

 

 

コメント