耐糖能実験ーブドウ糖錠剤で試してみました

しらねのぞるばさんの耐糖能測定をまねて実験してみました。

使ったのは、3gづつ個装になっているブドウ糖(ラムネ風)
アマゾンって何でも売ってますね。多少高いのかもしれませんが、店に行かずにPCでクリックするだけでだいたいもののが翌日届くのはありがたいことです。

しらねのぞるばさんのやり方は以下です。

方法は簡単で,空腹時に,市販ブドウ糖錠剤(これは正確に3gです)を少量の熱湯に溶かし,これを100ccほどのソーダ水で割って,一口で飲みきり,ストップウォッチをにらんで10,20,30,60,120分後の血糖値を測るというものです.

ホリデーは、お菓子を食べるように一個づつ口に入れて舐めました。8個を食べる(舐める?)のに3分強必要でした。口が甘くなりすぎるので、麦茶をのみながら流し込みました。
糖質は、自分の最大値であろう24g(8個)にしました。

しらねのぞるばさんと勝手に比較してみます。

しらねのぞるばさんは、測定開始はいずれも早朝空腹時ですが、私の場合は朝は暁現象の影響か糖質量より血糖値上昇が大きいので、昼の13:00から開始しました。
また、血糖値上昇のピーク時間を確認したかったこともあり、ぞるばさんとは測定の時間間隔が異なります。

ホリデーしらねのぞるばさん
糖質量24g12g18g24g30g
0分114939510197
10分115117127134
20分127140164169
30分184121162178190
45分179
60分196100124165158
75分184
90分170
105分149
120分1299997112108
180分9894103101

私の場合は24gは安全圏ではありませんでした。
ぞるばさんは、食後30分がピークですが、私の場合は、30分から75分がピークのようです。(1回のデータでは60分がピークともいえないと思います)

食事では、脂質や蛋白質、食物繊維などの影響でピーク時間はブドウ糖だけよりは少し遅れると考えられるので、食後75分をピークの目安時間と考えて大体間違いなかろう、と思います。

さて、夕食は糖質量約20gでした。
食後に、タバタ式インターバルトレーニング(バーピーと腹筋)を軽めに4分実施したところ、
食後1時間 118
食後2時間 133
でした。

食後の軽い運動でピークを抑えることができるので、軽くてもよいから食後は体を動かすことが血糖値スパイク対策には有効なことも改めて確認できました。

たまに、このブドウ糖試験、やってみようと思います。

ただ、ブドウ糖試験を行うよりは、普通に食事をして散歩した方が健康にはよいので、数か月に一度の定点観測程度ですね。

ぞるばさん、毎度のことながら緻密な実験やデータを紹介いただき、また勝手に使用させていただきありがとうございます。

コメント

  1. しらねのぞるば より:

    ホリデー様;

    ミニ糖負荷試験の結果を拝見しました. 同じ方法で別の方がやっていただくと,私にも非常に参考になります.

    そこで二人の結果を比べると,全般に同一ブドウ糖量でホリデー様が高めですが,これは糖尿病を自覚した時点の違いだと思います.幸いにも私は医師に糖尿病と言われる前に自分の耐糖能異常に気づいたので,かなり初期から糖質制限食を開始したことになります.

    なおホリデー様の結果を見て気づいたことがあります. 一般に血糖値が170を越えると,尿に糖があふれ出しますので(尿糖閾値),ピーク血糖値がこの閾値を越えない程度のブドウ糖量に加減して行った方がいいと思います. そうすれば きれいなピークを描くグラフが得られますし,安全でもあります.
    そういう意味では,私の場合も24gブドウ糖では少しグラフの先端がつぶれていますから,本当の意味での私の絶対安全線は18~24gの間のどこかであろうと思っています.

    また耐糖能は,そう変化するものでもないでしょうから、1年に1回程度でもいいかと思います.

    • ホリデー より:

      しらねのぞるば さん

      コメントありがとうございます。
      また、実験をなさってそれを江部先生のブログに掲載されていたことで、大変参考になりました。

      一つだけ教えてほしいのですが、江部先生のブログに
       その2倍の50gくらいが「毎日でなければ多分大丈夫ライン」
      と記述されていますが、これはどういうお考えですか。
      24gがぎりぎりセーフとして、その倍も糖質をとると、他の食品と一緒にとったとしても血糖値上場のピークが少し遅れる程度で血糖値が200超え、とかなりそうな気がして、疑問を持ちました。 

      • しらねのぞるば より:

        >その2倍の50gくらいが「毎日でなければ多分大丈夫ライン」

        >24gがぎりぎりセーフとして、その倍も糖質をとると、
        >他の食品と一緒にとったとしても
        >血糖値上場のピークが少し遅れる程度で血糖値が200超え、とかなりそうな

        これは私のこれまでの食後の血糖値測定結果からみた半経験則です.

        例えば ドトールのミラノサンド[※]は 炭水化物が40~50g,したがって糖質は35~40gくらいあるのですが,私が完食しても血糖値のピークは160~170くらいです. ただしピーク時刻は1~2時間後くらいと,かなり後にずれます. したがって血糖値のグラフの下の面積(AUC = Area Under the Curve)は,ブドウ糖24gの2倍以上あるのですが,ピーク値としては同じようなものでした.ピーク値が160を越えるので,好ましくはないのですが,200近くまでいくことはない,したがって『毎日でなければいいだろう』というわけです.

        [※] ファーストフードの食品は,全国どこでも同じメニュー,しかも成分も常に一定なので,時々Test Mealとして活用しています.

        糖負荷試験では,ブドウ糖が一瞬にして消化管に送り込まれ即座に小腸上部で吸収されますが,通常の食事では全量を10秒で食べるのは不可能ですし【★】,ブドウ糖ではなく,デンプンやショ糖がグルコシダーゼ・スクラーゼなどの酵素で単糖類に分解されるまでのタイムラグもあります. よってこの結果になるのでしょう.更に食事に脂質や食物繊維が多ければ,それも消化吸収を遅らせる要因になります.

        このような消化・吸収によるタイムラグの効果は,私の場合はパスタになるともっと顕著です.全粒粉のデューラム・セモリナは糖質70g(+食物繊維5g)相当を食べても,血糖値ピークは170(2~3時間後)でした. 粗引きの高蛋白小麦の粒は非常に硬くて,消化管内で膨潤するのに時間がかかり,そこから酵素分解・吸収がじわじわと始まるためにこうなるのだろうと思っています.ただしこの場合は血糖値140以上が3時間以上にわたって続きます.

        ただ すべての人でこうなるか,と言われると私も自信はありません.

        以下は私の想像です.

        私の場合は まだ糖尿病は軽度で(=職場の健康診断では空腹時血糖値しかみませんから,私はまだ『正常』と判定されています.しかし病態は明らかに糖尿病です),ミニ糖負荷試験で,ブドウ糖が少量の場合は,膵臓のβ細胞はそこそこの速度で応答しています.ただし糖質100g以上を摂って流入ブドウ糖が多くなるとお手上げになるということからみて,時間当たりの最大分泌量には はっきりと限界があります.したがってチビチビと糖質が入ってくる場合は,なんとか一定の血糖値を保てる,こういうことかと思います. ビンテージカーなので時速100kmは出せないが,40kmくらいでトロトロ走ることならできる,というケースに近いでしょうか.

        【★】『通常の食事では全量を10秒で食べるのは不可能』
        もっとも,大盛りざる蕎麦を数秒で食べきった『蕎麦通の人』はみたことがあります. 私の上司ですが.

        なお,私の食事はどちらかと言えば 遅い方です.「まだ食べているのか」とよく言われます.

        • ホリデー より:

          しらねのぞるばさん
          詳細な情報ありがとうございます。
          毎度のことですが、わかりやすいとともに参考になります。
          思い当たることがたくさんあります。
          また記事にさせてもらおうと思います。