ネシーナ25mg(DPP-4阻害薬)の効果を食後血糖値で検証する

私が以前の糖尿病学会認定専門医のクリニックで処方されていたのはDPP-4阻害薬であるネシーナです。最初に糖尿病の診断を受けた専門医でない内科でも同じ苦しが処方されました。最初の2週間ほど飲んでいましたが、その後は正月のお休みと長期の出張で糖質を取りそうな時だけ飲んでいました。この薬は一日一錠です。余っている数から計算すると3か月間で20日飲んだことになります。糖質制限を積極的に認めている現在の主治医からは、HbA1cも低下傾向(3か月間で9.6から6.8に)あるので、服薬はなしでよいといわれ処方されていません。
現在風邪気味で血糖値が乱れる可能性があること、空腹時血糖値が下がらない(125程度)こと、当面宿泊出張が多く提供される食事を食べていると糖質を取りすぎる可能性があること(麺類、ご飯、根菜類などは食べないようにしていますが、調味料なども含め糖質はどうしても取ることが多くなります)から、2週間ほどネシーナを継続して飲んでみることにしました。空腹時血糖値に少しは良い影響が出るかもしれない、とほんのちょっとだけ期待もしています。ついでに、どのくらいの効果があるのか血糖値測定をして試してみました。

食事をとると小腸からインクレチンというホルモンが分布されます。インクレチンの刺激ですい臓がインスリンを分泌し、肝臓、筋肉、脂肪蘇機器などで血液中の血糖を取り込み、血液中の血糖値が下がります。また、インクレチンは血糖値を上昇させるグルカゴンの分泌を抑える効果もあります。インクレチンはインスリンの分泌を促進し血糖値を下げる効果がありますが、DPP-4という酵素によって数分で分解されてしまいます。DPP-4阻害薬というのはDPP-4の働きを邪魔してインクレチンの分解を防ぎインスリンの分泌を促進し食後の高血糖を防ごうというものです。
効果、メリット
・食後の高血糖を抑制する(ネット情報では血糖値で20~30位、HbA1cで0.6~0.8程度などの情報がありました)
・低血糖が起こらない(まれに低血糖がおこるようです。医師からは説明がありませんでしたが薬局で説明されました)。
・1日1錠、食後での食前でもよいので使いやすい。週1回の服用でよいものもある
副作用、デメリット
・嘔気、嘔吐、空腹感、腹部膨満感、便秘など
・長期服用は肝臓、腎臓への負担が大きくなる
・比較的高価である(保険点数は医師の投薬と薬局合計で866点、30%の個人負担は2600円です。保険料全体では8660円/月ですから高い薬です。だから医師が好んで処方する、という話もありますが)

処方されながらほとんど飲んでいなかったのは、HbA1cで0.6~0.8程度の効果はあまり大きい効果とは言えないと思ったこと、血糖値で30の効果なら糖質を10g/食分の効果でこれもたいしたことはなさそうと思ったからです。あまり効果のない薬で、副作用のリスクがあるのであれば飲まないほうがよいのではないかと今この記事を書きながらますますそう感じています。

夕食朝食昼食
摂取糖質量15g14g14g
食事前*103122130
1hr156155140
1.5hr148
2.0hr142145143
2.5hr133
3.0hr142130126
3.5hr131
4.0hr126

連続した3回の食事です。
糖質量は厳密な測定ではありません。
血糖値測定はいまいち信頼をおいていないon call expressです。*の103は低すぎ?と思います。

食事前の血糖値は125、食事の糖質摂取が15gとすると、2型糖尿病の血糖値上昇は糖質1gあたり3といわれており、自分のこれまでの測定の感覚ともおおむねあっているので、食後血糖値のピークは、125+(15×3)=170と推定されます。
最近の私の血糖値のピークは1hrと1.5hrの間にあるので、そこから推測すると血糖値のピークは160程度ではないかと思われます。とするとネシーナの効果はわたしの場合70-160=10ということになります。10だとすると、食事で糖質を3g減らすか、食後の散歩10分程度の効果、ということになります。
一般にはネシーナは食後血糖値を20~30下げる効果があるということですから、もしかするともっと糖質を多くとればそのくらいの効果はあるのかもしれません。
それにしてもこれを効果ありとするかどうか、微妙なところです。風邪などで血糖コントロールが乱れているときや、食後に散歩などの運動ができないときの気休めにはなりますがそれ以上の効果はないようにも思います。

 

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