糖尿病治療の医師の機能

先日、IT関連の企業の経営に関わっている友人と食事をしました。IT技術の進展が今後ますます世の中を変えていくだろうという話をいろいろと聞きました。専門外の私にはついていけない話も多かったのですが。

ビックデータという言葉、聞いたことはあると思います。インターネットやスマホ、交通系ICカードなどから得られる購入履歴、位置情報、などの情報から得られる膨大なデータのことです。これれのデータの活用によって人の行動などを予測することができ、さまざまな分野で活用することができます。

コンピューター技術の進展という点では、将棋とか囲碁などはだんだんAIのほうが人間より強くなってきましたね。思考ができるとは言えませんが、それに近くなってきたようです。

そんな話を聞きながら、医療にも使えるのではないか、むしろ簡単なのではないか、と思いました。

私は、糖尿病学会糖尿病専門医のクリニックから日本糖質制限医療推進協会のクリニックに切り替えました。

スーパー糖質制限を行っているのに、空腹時血糖値が下がらない、このまま続ければよいのか、薬を使ったほうがよいのか、そんな相談がしたかったkとが大きい理由です。糖質制限で治療する患者の症例を多く持っている医師であれば適切なアドバイスや薬の必要性の判断をしてくれることを期待しました。

これって症例のデータベースがあれば、ビックデータの解析よりはるかに簡単ではないかと思います。

糖尿病治療で医師が行っているのは、血液検査等のデータ、患者の既往歴や他の病気のデータ、患者の訴え(体調、副作用など)から薬・インスリンの処方を決めることであると思います。これって、きっとITの得意分野の業務です。
データベースとデータの関連性(A検査の結果とB検査の結果)、データ(検査結果)の意味などをデータ化すれば、適切な処理方法の推論、さらに確率で示すことなどは難しいことではないはずです。

血液検査キットで血液を採取してその血液を送付したら、血液検査の結果の解説、摂取する糖質量等の提案が行われ、患者が治療を自分で選択する、そんなことが現実に可能なことだと思います。

糖尿病でなくても、内科医の行っているような、問診や検査データから薬を処方する、という医療行為はコンピューターに置き換えることが今でも可能です。

ただ、医師は独占資格で医療行為は医師しかできないこと、症例などのデータは医師のみが所有していることから、このシステムの開発は残念ながらできそうにありません。医師の仕事を奪うシステム開発を医療業界が行うことは考えづらいです。

IT技術では可能でも社会システムが変わらないと、医師いらず、は夢物語かもしれません。

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