ここまでADA（アメリカ糖尿病学会）のホームページ What can I eat? の内容について書いてきました。掲載されている内容のうち、ビデオの内容とPDFファイル（コンセンサスレポートの重要なポイント）はかなり重複していたりします。結局食事療法について何を言っているのか、勝手に整理してみました。
糖尿病治療に有効な食事療法は何か？
糖尿病食事療法は多様に存在し、かつ人それぞれである。
There is no magic diet for diabetes.
Many different eating patterns can help you manage your diabetes
The truth is the percentages(of calories from carbs,protein, and fat) can and should be individualized
低炭水化物食、菜食、地中海食はA1Cをコントロールするのに効果がある。しかし、低炭水化物食の定義は定まっていない。
食事に関するお勧め（何を食べるべき、何を食べないべき）
加工された食品よりも未加工の食品を選ぶ
でんぷん質でない野菜を食べる
砂糖や精製された穀物を制限するか避ける
ソーダやダイエットソーダや砂糖を含む飲料の代わりに水を飲むこと
食べ物の選択を微調整することが役立つ（飽和脂肪酸の多いバターや脂肪の多い牛肉を、不飽和脂肪酸の多いオリーブオイルや魚に変えるなど）
Choose whole,unprocessed foods over processed foods
Eat non-starchy vegetables
Limit or avoid foods with added sugars and refined grains
Drink water instead of soda,diet soda or sugar drinks
Tweaking your food choices（For example, consider replacing foods high in saturated fat, such as butter and fatty beef, with foods rich in unsaturated fats, like olive oil and fish.)
その他のおすすめ（何を食べる、食べない以外のおすすめ）
減量を行う及びその方法を知っておく
Weight loss works. There are lots of ways to lose weight, from changing your diet to getting more exercise, taking medications or even surgery. A focus on lifestyle changes is the preferred starting point, but it’s important to be familiar with all valid optio
アメリカ糖尿病学会は、糖質制限を勧めているのか
アメリカ糖尿病学会が糖質制限を認めている、推奨しているのか、そうでないのか、コンセンサスレポートだけでなくインターネットを中心に様々な見解を見ることがあります。
そのことについてなるべく客観的に評価したいと思いました（理屈っぽく言うと評価は主観ですから、「客観的な評価」という言葉自体矛盾をはらみがちですが）
低炭水化物食（糖質制限）にA1C低減などの効果があることは、研究等が示している（認めている）
低炭水化物食（糖質制限）を積極的に勧めてはいない
私が理解した内容（結論）はこんなところです。
砂糖や甘いジュースなどを減らすことは勧めていますから、糖分の取りすぎはよくない、とは言っていると思います。
糖質制限肯定派のブログなどでは、アメリカ糖尿病学会は糖質制限を認めているとか推奨している、という主張をよく見かけるわけですが、アメリカ糖尿病学会全体のコンセンサス（合意）としては、推奨しているわけではないようだ、が正しい認識のように思えます。
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