主体的治療と主体的生き方

(主体的シリーズとりあえずこれが最後です)

主体的治療について2度記事にしました。私が考える主体的治療とは

「治療方法の選択がある場合は自分で考えて自分で決めて、その結果について(他者のせいにせず)自分で引き受けること」

です。

これは何も病気の治療のことだけでなく、生き方全体にかかわること、どのように生きるか、に通じることだと思います。

私の仕事上の知人で、60歳台後半の糖尿病患者が二人います。二人ともHbA1cは6%台で、医師の指導通りカロリー制限と薬で対応しています。

二人ともにお仕事では大活躍で、長く仕事を続けてもらいたいと多くの人が思っているような方々です。

糖尿病に関しては、「病気のことは医師に任せてある。医師に言われた通りでよい」と考えているのでないかと推測します。
また、もし合併症が出ても、それはそれで仕方ないと受け入れて、医療者を非難するようなことはないのと思います。

治療について自分で考えて自分で決める「主体的治療」の観点からは、主体的態度ではないことになりますが、生き方として考えると「病気のことは医者に任せた」と決めるのは「主体的生き方」であると思います。

それでよいのではないか、そう思います。治療方法について主体的に決めていなくても、医師の指示に従うと主体的に決めて、健康管理と病気の治療に主体的に取り組むことも主体的治療であり主体的生き方なのではないでしょうか。

生きること全体のなかで、病気に対処することは、沢山の課題の中の一つです。何でも自分で決めようとすることには無理があります。専門家の知恵や見識を活かせる領域は専門家に任せる、でよいような気がします。

自分の場合は、たまたまい自分で調べて自分で考えて決めた、ブログを発信していることもあり考え続けている、というだけのことで、糖尿病患者全員がそうする必要はないのです。

「主体的に生きる」は違う言い方をすると

自分の人生は自分のもの

ということを自覚した生き方だと思います。

自分の人生だから、楽しく、納得して満足のいく人生を生きたいものです。

このように考えると

他者の人生は他者のもの

ということにも気づきます。

他人にこうしろ、ああしろ、というのはあまり建設的でなさそうです。

また、自分の人生を楽しくするためにも、他人に腹を立てるのはやめたいものです。
「糖質制限を認めたにはけしからん!」と怒ってみても、自分がストレスを感じて血糖値が上がるだけで、相手の考えが変わるわけではありませんから。

建設的議論は必要だと思いますし、ぼのブログを読んでくれる方にもわかってもらいたいとも思いますので、おかしいと思ったことやなっといいかないことについては、批判的な考えを表明することはし続けようと思います。

 

しかし、批判のために批判にならないようにしようと思います。こうなるとだいたい論理的におかしくなってしまいます。

また、非難(相手の欠点や過失を取り上げて責めること)にならないように気を付けること、相手の人格を否定するような考えや表現にならないように気をつけたいと思います。

コメント

  1. neko より:

    こんにちは。nekoです。ご無沙汰しておりました。
    実は数ヶ月前に引越したことはお話ししていたのですが、こちらで新しく店をオープンしまして、そのために超多忙でした。ホリデーさんのブログは気分転換に読ませていただいてましたがコメントを書く気力も時間もありませんでした。やっと落ち着いてきたところです。

    過去にご質問もいただいていたのでそれはまた追ってコメントさせていただきますが、「主体的に生きる」のテーマ。今朝はベッドの中で色々考えてしまいました。

    「病気のことは医者に任せた」というと尤もらしく響きますが、10年ほど前から私の考え方は変わりました。ガン治療で有名な近藤誠医師の本をたまたま読んだのがきっかけです。手術や抗ガン治療を安易に(考えなしに)受け入れるべきではない、という内容です。「医者」という人達を盲目的に信じるのは危険かもしれないと思い始めました。さらにs原発を安全という政府に至って「何も信用できない」という懐疑心の塊に(笑)。世の中の権威や常識は疑ってかかるべし!です。

    自分や家族の健康です、命です。10年前ならともかく、現在では糖質制限の本で溢れています。「自分が何故糖尿病になったのか?主な原因は?その改善策は?」たくさん分かる事があります。それらについて自分なりに勉強した結果として「自分は糖質制限ではなく、医者の勧める薬とカロリー制限を選ぶ」なら主体的選択であり主体的生き方です。尊重しますし批判などする立場ではありません(賢い選択とは思いませんが)。

    専門分化が進む現代では専門家に頼る方がいい場合が多いです。ただ、自分や家族の健康はクオリティーライフに直結する大事な事柄ですから、この分野に関しては超優先事項としてやはり出来るだけ情報は多く持ち、ベストな選択をしたいものです。

    • ホリデー より:

      nekoさん。コメントありがとうございます。
      神奈川に引っ越されたのでしたね。それでお店のオープンとなると人生の大きなイベントも真っ最中というところですね。すごい暑さになってきたので、体に気を付けて、でも大切な時期でしょうから頑張ってください。

      自分でも考えがまとまっていませんが、nekoさんのコメントを読んで、また考えて記事にしてみたいと思いました。そのうち書きます。
      もしかしたら、「血糖値がー」よりもずっと大切なことかもしれないなあと思っています。