糖尿病患者と家族の心の痛み

うちの夫が糖尿病になっちゃった! という人気のブログがあります。
にほんブログ村の 2型糖尿病人気ランキングの圧倒的1位のサイトです。
私も面白く読ませてもらっています。

数日前に「糖尿病の男性と結婚しましたが後悔しています…(体験談)」というタイトルの記事がありました。

お悩み掲示板に掲載されていた

[糖尿病の夫を持つ妻の悩み]
糖尿病の夫と結婚しました。
これからずっと食べ物に気を遣い生きていかにといけないことに気づき、嫌になっています。

を題材とした記事でした。

「うちの夫が糖尿病になっちゃった!」の著者のマルコさんは、2型糖尿病のご主人をもち日々奮闘されている様子をブログで見ているので、きっといろいろな思いを持つだろうなあと、吸い込まれるように記事を読みました。

また、このタイトルを見ると、妻に気持ちも物理的にも負担をかけている自分のことが身に染みる思いでした。私の場合、妻は、低糖質の食品を見つけてくれたり、料理を工夫してくれたり本当に良くしてくれています。それに加えて二人で食事をすることが多いので私の糖尿病発覚後は、麺類とかカレーライスとかお寿司とかこれまでよく食べていたものがあまり食べられないことでも迷惑をかけています。一緒に外食するときも気を遣わせていることを申し訳なく思っています。

マルコさんの記事にはいつも以上にコメントが多く、批判的なコメントもかなりありました。
それらのコメントを読んでまたはっとしました。

マルコさんは
「たくさんコメント頂いて気づいたのですが、糖尿病の方と結婚することを否定するかのようにとられてしまったようなのですが、違います!」
と記事に追記されています。ブログを読んでいる多くの方はそのことを理解されていると思います。私もそうです。

ただ、この記事に対してつらい思いや嫌な思いをした人は、マルコさんがなにを伝えたいか、に対して心を動かされたのではないのではないか、と思いました。

糖尿病患者を家族に持つこと、糖尿病患者として家族に感じること、独身の糖尿病患者が将来の配偶者に感じる思いや結婚そのものに感じること、いろいろな痛みがあるのだと思います。
その一端を見せつけられたような、そんなつらさを感じたのかもしれないと、そう思いました。

病気の状況、家族、生活の状況、考え方、一人一人異なるので、受け止め方や感じ方は様々でしょう。だからいろいろな反応があるのだと思います。

大切なのは自分がどのように受け止めるか、ですね。

糖尿病は一生治らない、食事制限も一生続く、コントロールしていても合併症は起こることがある、食事制限は周囲に迷惑をかけることがある、これらの現実から目を背けるわけにはいきません。

悲観したり心配しすぎるのも良くないと思いますが、一生病気と付き合わざるを得ない現実に目を向けないのではなく、現実を受け入れて、楽しく暮らしていきたい、と改めて感じた出来事でした。

コメント

  1. painn より:

    ホリデーさん
    こんにちわ!
    糖尿病患者と家族の心の痛み。
    切ない思い満載の病気ですものね。
    ホリデーさんの声が優しくて、
    家族の気持ちも、患者の気持ちも ホローして貰っているように感じました。
    私の質問や、コメントにも、いつも丁寧にお答えしてくださり、記事にして検証して、紹介していだだいて、ハッと気がつく事もあり、感謝しております。ありがとうございます。
    私の父は、現在84歳30代からの糖尿病、服薬で、普通食です。
    認知症、狭心症、無呼吸症候群
    etcありますが
    なんとか普通に暮らしています。上出来だと思います。
    母の身体を考えた毎日の食事が父を救ったのだと思います。

    家族も自分も大切にして、
    投げやりになる事もあるとおもうけど、
    何とか、楽しく、合併症を出さぬようにすごしていきたいと思います。
    思いやりの気持ちが、やっぱり
    大切なんですね。

    • ホリデー より:

      painnさん
      暖かいコメントありがとうございます。「優しい」などどいわれると照れてしまいますが。

      私のブログにも、たまにですが同じ患者の方からコメントをいただきます。とても励みになります。お互いに共通する体験、心配、腹立ち、不安など相通じる部分があるからだと思います。ということは、共通体験がないとわかりあうのは難しさもあるし、もしかしたら知らないうちに人を傷つけることもあるかもしれません。

      思いやりの気持ち、本当に大切ですね。同感です(忘れていることが多いです(-_-;))

      それから、お互い見ず知らず、ネットだけでのかかわりですが、心が触れ合った感じというのはうれしいものですね。
      この嬉しさが血糖値を下げたりβ細胞を元気にしてくれるエネルギーになってほしいものです。

  2. コハかあちゃん より:

    はじめまして。

    色々な方のブログを拝読し勉強させて頂いています。
    マルコさんのブログを取り上げられていたので、思わずコメントいたしました。

    私はホリデーさんと同世代です。
    主人が糖尿病なのですが、ここ一年糖質制限をして血液検査結果(A1c 5.6)はとても良い状態です。
    ホリデーさんの奥様のご苦労が本当に良く分かります。(ほぼ同じかと)
    主人も「申し訳ない」と言っておりますが、江部先生・藤川先生・三石巌先生他沢山の先生方の本やブログで勉強し、糖化・活性酸素の害を回避するため糖尿病ではない私も過剰に糖質は摂取しない方が良い!
    主人はスーパー糖質制限で私は時々スタンダード、お陰様で歳の割にパワフルおばちゃんだと思います。
    炭水化物に頼った恐ろしい食生活から「糖尿病をキッカケ」に見直をして、私も体調を整えることが出来ました。
    二人三脚の子育てもとっくに終わり、体調管理の二人三脚…結構上手くいってます。
    ただ、私は料理が好きなので良かった〜と思います。苦手な方がいらしゃるので大変なこととお察しいたします。

    ホリデーさんのブログを楽しみにしています。
    くれぐれもご自愛くださいませ。

    コメントを滅多にしないおばちゃんなので乱文申し訳ありません。

    • ホリデー より:

      コハかあちゃんさん
      コメントありがとうございます。

      めったにコメントされない方からコメントいただきうれしく思います。
      今後はたまにコメントいただくともっと嬉しいです。宜しくお願いします。

      ご主人HbA1c5.6とはすばらしいコントロールですね。これも奥様の支援あってのことなのだろうと思います。

      うちの場合は、せめてもの償いと思って、夫婦での旅行を増やすことにしました。これがまた家にいるとき以上に食事に苦労したりしますが。

      主治医にお願いして頓服的にSLGT2阻害薬を処方してもらっていますが、旅行に備えて何か良い方法がないかの検討のためです。楽しみを作ることも大切ですから。

  3. モン吉 より:

    ホリデーさん、こんばんは

    「うちの夫が糖尿病になっちゃった!」
    というブログは、ホリデーさんがブログランキングに参加された時に
    1位になっていたので、どんなブログだろうと数回覗いた事はありました。
    ホリデーさんのブログも、ランクが上がり現在4位まで上がられましたね。
    短期間で凄いです。半年くらいのうちには、1位になるのではと、密かに期待しています。

    糖尿病を夫にもつ奥さんは、食事作りとても大変だと思います。
    特にカロリー制限食をしていると、カロリー計算は大変でしょうね。。
    糖質制限は、特にカロリー計算はあまり気にする必要はありませんので
    その点は楽ですね。

    以前書きましたように、私は朝昼はスーパー糖質制限食で、夜は家内が作るおかずを
    食べています。特に味付けに注文はつけていません。
    ただ、糖質が多そうな時は、私のおかずは少なめにしてくれ、魚を私の分だけ買ってきたりしてくれています。
    後は自分でその時によって、チキンを茹でたり、納豆、卵焼、チーズ等を付けたりと
    適当にカロリーを補充しています。

    後はお寿司を買ってくる時もありますし、カレーを作る時もありますし。お好み焼きを作る時もありますが、量は少ないですが食べています。
    従来のカロリー制限食をしている人に比べれば、数回少し高血糖になっても大丈夫だと、自分では思っていますし、又、たまには膵臓を働かせた方が良いのではとも思っています。
    夫婦お互いあまり負担にならないようにと思っています。無理は続きませんので。
    江部先生がいつも仰られている「おいしく、楽しく、末長く」を続けたいと思っています。

    • ホリデー より:

      「おいしく、楽しく、末長く」本当にその通りですね。私の場合、まだ一年にもならないので、これからもっと工夫してもよいのかもしれないと改めて思いました。自分の精神的、物理的負荷もそうですが、家族に負担をかけないよう日するために工夫は意識していやっていきたいものです。

      ところで、モン吉さんのたまには膵臓を働かせる食生活は、当初からそうなのですか、それとも数値が落ち着いてからですか。私も少しやってみようかなと前々から考えてはいました。もしかしたら膵臓回復の方法かもしれないと思っているものですから。

  4. モン吉 より:

    ホリデーさん、こんばんは

    膵臓を働かせる為、月に数回糖質を摂るのは、発覚当初からしていました。
    何となくたまには糖質を摂って、膵臓を働かせた方が良いのかな?
    という漠然とした思いでした。

    車に例えるのも変ですが、車もたまにはエンジンを高回転で回してやった方が
    良いですから、そんな思いでしたね。

    • ホリデー より:

      モン吉さん
      ありがとうございます。
      ということは、最初の数年間は、月に数回糖質を取って=多分200~250くらいの血糖値になっても、合併症が起こっていない事例ということになりますね。これはまた有益な情報です。
      またまたそのうち記事にさせてもらおうと思います。
      いつも本当にありがとうございます。

    • ホリデー より:

      モン吉さん

      コメント返信の追加です。
      「エンジンを高回転で回してやった方が良い」
      ツートラサンパチに引き続いて、同世代を感じさせるたとえでうれしくなります。新車の最初の1000キロくらいは回転数を上げないようにして、慣らし運転が終わったらエンジンを回す、常識でしたね。