糖質制限反対論の分類-しらねのぞるばさんより

しらねのぞるばさんかあら、糖質制限反対論の分類のコメントをいただきました。
とても見事に整理されていて、私はしらなかったことも多く、そのまま記事にさせていただきます。

しらねのぞるばさんは、「この6年間、糖尿病学会や病態栄養学会の年次学術集会にはほぼ皆勤です(スケジュールの都合をつけやすい職種なので),欧米の医学雑誌・文献,特に米国糖尿学会ADAのGuideline,Statement,及び Diabetes Care誌は必ず目を通しています.」という、ここまでくると糖尿病情報の専門家といってよい方です。(江部先生のブログを見ていらっしゃる方は既にご存知ですね)

以下青がしらねのぞるばさんのコメント、ちょっとだけ黒でホリデーの感想を挿入しています。

糖質制限食になぜ反対するのか,分類してみました.100%偏見ですから,暇つぶしのお笑いとして読んでください. 長文です.

【1】ケトン体と聞いただけで,『ケトアシドーシス! 危険だ!』と脊髄反射するタイプ
SGLT2阻害剤の普及でやや減ったというものの,どちらかというと 糖尿病専門医でありながら最新情報でUpdateしない人が多いパターン.
江部先生の母校である,京大 医学部 糖尿病・内分泌・栄養内科のWEBですら,今でも『ケトン体という有害物質』と記載しています.

http://metab-kyoto-u.jp/to_patient/online/a005.html#21

【2】日本人だから和食がいいのだ というノスタルジックパターン
和食を「日本にしか存在しない食事」と定義すると,たこ焼きもカツカレーも和食になってしまいますが,そうではなくて 江戸時代以前の日本食を理想とあがめている人. 日本人は長らく昔の日本食を食べてきたのだから,それが一番なのだろう,と結論を決めてからスタートしているので,スタンスは絶対に動きません.日本糖尿病学会で食品交換表改訂委員長を長らく務めている方がこのパターンで,2014年の糖尿病学会の解説講演の舞台上で,「鯵の干物と味噌汁にご飯」の写真を延々と見せながらうっとりと語る姿をみて,ああこりゃ他の何も受け付けないだろうなと思いました.ただ,このパターンには 多くの日本人が『それもそうだな』と,何となく賛同するというメリットがあります.

実際の場面を見たわけではありませんが、この手のプレゼンは気持ち(情動)に訴えて共感を呼ぶ可能性はありますね。「この先生、いい人だなあ」と思ったりもしそうです。学会に権威にこれをやられると厄介そうです。

なお,このタイプの亜種で,「粗食であればあるほど,人は健康になる」という「仙人道」の人もいます.サーチュイン遺伝子で理論武装していて自然志向の人には受けます.

【3】製薬会社と極めて親しい人
2015年4月に,本職の大学給与以外に製薬会社から受領した報酬金額の多い人リストが 新聞に載りましたが,Top5名中,なんと1~4位が糖尿病学会の重鎮でした.

https://ameblo.jp/morizononaika/entry-12012214478.html

糖質制限食で経口糖尿病薬の服用が減ると,困るのは 病院でも医師でもなく,売上が減る製薬会社です.20年くらい前に大手製薬会社本社勤務の役員秘書の人から聞いたことがありますが,講演会・勉強会などの名目で 学会の大物に来てもらうと,『封筒が横に立つほどのお車代』を差し上げていたそうです. 相当 燃費の悪い車だったのでしょう. 戦車に乗ってきたのかも(リッター当たり数百mだそうです).

ちょっとだけ異論あり、です。製薬会社も困りますが、医師も病院経営者も困るはずです。(「薬出さないとクリニックはやっていけないよ」と知り合いの内科医と飲んだ時に聞きました。病院の事務長経験者の友人がいて、経営に薬は重要だと説明してもらったことがあります)

【4】これまでの自分を全否定されたと感じている人
どちらかといえば管理栄養士に多いパターン. 「肉や油ものを避けて 魚と野菜にご飯で必ず糖尿病はよくなります(ピシリッ)」と長年言い続けてきたのに,「ご飯を沢山食べたら血糖値が爆上げだ,嘘を教えたのか」と責められるのを恐れるタイプ.患者がSMBGで食後の血糖値をこんなにも測定できるようになったのが誤算でしたね.実際 2012年1月の日本病態栄養学会[※]の会場で,患者親睦団体である日本糖尿病協会の事務局の方が,会員から『こんないい方法があるのに,今まで機関紙で正反対のことを推奨してきたのか』という抗議の電話が最近多いと話していました. 糖質制限食が世の中に知られ始めた頃に 憎しみ感情むき出しの反応を示した人は,おそらくこのパターン.

これは私もちょっとだけ申し訳なさを感じます。糖尿病専門医のクリニックで栄養指導を受けた時「糖質制限での栄養指導を希望する」とはっきり書きましたので。栄養士さんは困ったでしょうね。できないことを要求されているのですから。

[※] 記憶違いでなければ,これが日本で初めて学会の場で糖質制限食は是か非かのDebateが行われた例です.

なお,この変種として『医療は医者が患者に指示するものだ. 患者は医師の言うことだけに従っていればそれでいい.糖質制限を勝手に始める患者が不愉快だ』というパターンもあるでしょう.
もちろん こういう医師は,PCT( =Pacient Centered Therapy)という言葉は知りません. そういえば学会でも何年か前にPCTをシンポジウムで取り上げたりしましたが,それ以来パッタリと途絶えました.現場の医師からすれば「そんなの面倒」ですから.

患者に「先生」と呼ばせておいてPCTは、とても困難なことだと思います。これは医師の上から見線を、患者も受け入れる心になりやすいからでもあります。言葉には言外の意味や社会の価値観が含まれますので。

【5】民間療法に嫌悪感を持つ人
糖質制限食が従来の医学の教科書にない以上,怪しげな祈祷まがいの民間療法だとみなしている人. 糖質制限食の内容や,それを実行した人の結果を知ろうともせずに発言している人が多い.

【6】とにかく江部先生が嫌いな人
実際には糖質制限食のパイオニアはAtkinsや釜池先生なのですが,日本でこれほど普及させたのはやはり江部先生でしょう.多数の著書を出し,全国各地で講演会を開催する,これが気に入らない. あれは商売としてやっているのだ,けしからんという感情です.

やっかむ人や、「江部のせいで、、、」と思っている人は多いでしょうね。

【7】異次元の医学知識を有している人
『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」~~ 』などの著書がある「予防医学の専門家」の方が典型ですが,そもそもあなたの糖尿病の知識は変じゃありませんか?というパターン. この方の著書にこういう記述がありますが,

『(日本人は)インスリンが少なくても,炭水化物の摂取が多ければブドウ糖を必要なだけ細胞に取り込むことができました. しかし炭水化物の摂取が減ると,少ないインスリンではブドウ糖を十分確保できません.膵臓はインスリンの分泌を高めようと頑張りますが,次第に疲れて機能が低下します.』(p.70)

最初にこれを読んだとき,文章が読み取れず,しばらくのけぞって頭が真っ白になりました.医師ですよ,この方は. この方が糖尿病患者を治療したら何が起こるのでしょう.糖尿病発症メカニズムの革命的新説です.本庶先生は「科学は多数決ではない」と言ってますから,きっとノーベル賞をとるのでしょう.

【8】責任はとりたくない
なるほど糖質制限食で血糖値は下がるかもしれない.しかし学会が発行したガイドラインに記載されていない治療法をして,もし医療訴訟になった場合,過去の判例では決定的に不利になる[日経メディカル 連載『判例に学ぶ 医療トラブル回避術 』]. 反面 標準治療なら何が起こっても「ガイドラインに従ったまで」と言えば安全.自分の医師生命を賭けてまで糖質制限食にかかわりたくないというパターン.これが一番多いのかも.

心理的にも言い訳ができますしね。見て見ぬふり、は最近いろんな組織(スポーツとか大学とか)の問題の根っこにありそうな気がします。

【9】糖質制限に反対することで直接報酬を得ている
米穀・砂糖関連業界のHPを見ると必ず1つや2つ見られる「糖質制限はこんなに危険だ」に登場してくる,非常にわかりやすい方々です. この場合はCOIも明らかですし「中立・客観的である」ことを装って実はそうではないケースに比べればフェアだし,ある意味清々しさすら感じます.

「清々しい」とは私には思えないことが多いです。
しなねのぞるばさんのおっしゃてる「あるいみ清々しい」も開き直血の見事さ、厚顔無恥、ということでは理解できるのですが、

私はこう思う、ならよいのですが、いかにも事実である、という言い方をするのは、私は専門家としての倫理に反する、と思っています。
該当分野の専門知識がない場合、専門家が自分のしらない専門用語や研究を持ち出して「こうするにこういうことなんです」といわれると、それが真実なのだろうなあ、と思ってしまいがちです。そうゆう専門家の知識に力をずるく利用してはいけないと思います。

【10】筋トレで糖尿病は治せるのに糖質制限はそれを阻害するから反対
王城さんに代表される筋トレ派です. 王城さんは,最初は「すべての糖尿病は筋トレで治る」という主張だったのですが,その後筋トレが奏功しないケースがあることに気づいたのか,完治するのは肥満でインスリン感受性が低下していた場合,というのが現在の主張のようですね.一理あると思います. ただこのパターンは別途検討したいと思います.

別途検討、ぜひお願いします。
肥満でインスリン感受性が低下していた場合完治することがある、とくに早期なら可能性が高まる、というのはまあそりゃそうだろうなあと思います。
個人的には、肥満ではないインスリン抵抗性あり、罹病期間が長期かは不明、の私の場合はどうなるの?が関心事です。

【結論】
まだまだあるのでしょうが,ここまで書いてきてうんざりすると同時に,そりゃ反対する人が多いわけだと思いました.ただ糖質制限食に反対するならするで,まともな科学的議論が盛んになってほしいと患者は思います.週明けからしばらく海外出張です. ご質問・叱咤への応答は遅くなりますがご容赦を.

ホリデー様; よそ様のブログで厚かましく風呂敷を広げて申し訳ありません。 さきほどのコメントにやや関連することと、このネタはだいぶ前に書いたものなのですが,さすがに江部先生のところは憚られました。私もブログを始めればいいのかな. 「しらねのぞるばの暴論ブログ」

海外出張、お気をつけて。
「しらねのぞるばの暴論ブログ」立ち上げられましたらご連絡ください。読者第一号になります。
ブログを立ち上げられるまでは、このブログにコメントいただけると嬉しいです。
記事にさせていただきます。

コメント

  1. モン吉 より:

    ホリデーさん、こんばんは

    しらねのぞるばさんの書込、さすがに理路整然とされていて分りやすいですね。

    何にでもメリット、デメリットはあると思いますが、私が感じる糖質制限の
    デメリットはおかずを沢山食べる(家内がつくった物以外に自分で買ってくる)事で、食費が上がる、昔でいうエンゲル係数が上がる事ですね。

    体調不良はありませんので、そちらの方は大丈夫です。
    たまに体調が悪くなる方がいるようですが、多くはカロリー不足が原因の
    ようです。通常の食事から炭水化物だけを抜いたら、カロリー不足になります。
    どんな食事療法でもカロリー不足になれば体調を崩しますので。

    又、江部先生は時々下記の注意事項を書き込みされています。
    ●糖質制限食は開始直後から効果があるため、
     経口血糖降下剤内服やインスリン注射をしている人は、
     低血糖を起こす可能性があります。 
     実践する際は必ず主治医と相談してください。

    ●診断基準を満たす膵炎がある人場合、肝硬変の人、
     長鎖脂肪酸代謝異常症、尿素サイクル異常症の人は、糖質制限食は適応となりません。

    ●腎不全の人が質制限食を実施する際は、必ず医師に相談してください。

    糖質制限食を批判する時によく「極端な糖質制限は良くない、バランスが大事」と云いますが、「極端な」というと何か厳しい事、体に悪い事のような印象になります。しかし実際は血糖値は上がらず、酸化ストレスも発生しない、体にやさしい食事です。ところが一般のバランスの良い食事は、糖尿人とっては、血糖値は爆上がりで、酸化ストレスも発生する為、極端な食事になります。
    健康な人と病人では、食事内容が違っていてあたりまえだと思います。

    バランスの良い食事と云われているのが、本当に人間とってバランスが良いかどうかは分らないと思います。むしろバランスが悪いから、ガン、アトピー、生活習慣病等色々な病気が出てきているのかもしれません。

    • ホリデー より:

      モン吉さん
      モン吉さんからいつも温かい励ましをいただいたことで、最初の誰からもあまり反応がないころブログを続けるエネルギーをもらいました。
      モン吉さんは江部先生にも応援、励ましのコメント、よくされていますよね。うらやましくもあります。

      そして今度が、しらねのぞるばさんとなると、糖質制限をしている人がこのブログ、ある程度は見てくれているのかも、とうれしくもなります。

      「極端な」という言葉、否定的な響きがあるように感じます。それに加えて「極端」とは何か、が示されず漠然と使われるのが困るなあと思います。

      バランスの良いといっても糖尿病学会は、数十年前の日本人の平均的なPFCバランスをバランスがよいと言っているわけで、なぜそれが糖尿病患者に良いの?にどうして疑問を持たないのか、不思議です。

  2. neko より:

    仕事が忙しくて出遅れました(笑)。お久しぶりです、nekoです。お久しぶりです。
    滅茶苦茶面白い記事ですね!
    大納得です。

    特に「2」は最強かな、と思います。一般人の「和食絶対信仰」は非常に強いような気がします。水戸黄門の印籠みたいです。日本人は日本に関する批判的な発言をすると感情的になる人ばかりで嫌になり、黙るようになって数十年。島国のせいなのでしょうか。他国よりその傾向が強いような気がします。だから「だって日本人だから(やっぱり和食よね)」が強く浸透しています。(「7」の日本人だけ違う、という意識も同様でしょうか。例のランセット掲載の研究も「研究対象の18カ国に日本が含まれていない」と反論していた人がいて仰け反りました)。

    薬からの報酬については私もホリデーさんに賛成です。結局、患者の話を30分聞いても30秒で追い返してもその分の報酬は一緒。だったら30秒で薬を大量に出したほうが医者も儲かりますから、その仕組み自体も問題ですよね。

    後続編、楽しみにしています。

    • ホリデー より:

      nekoさん、本当に久しぶりですね。
      しらねのぞるばさん、さすがです。之だけ情報をたくさんお持ちの方が論理的に整理してくれるとすっきりします。
      こんなコメントをもらえるブログになったのか、と自己満足もしています。

      日本が含まれていない、というコメントは、多分糖質を取ったほうが死亡率が高い、というものではないかと思いますが、
      糖質制限の賛否にかかわらず、この手の研究の信頼性は低いことが多い、とも思い、また、医師は統計をわかっていない(わかっていないのにわかっていると思っている)という印象をかなり確信に近く思っています。なので、この手の研究(PFC比率と食事アンケートの統計分析)は関心があまりなくなっています。

      医師が患者のために不要な薬は出さないもの事実であれば、自分の生活、経営のために薬を出すのも事実だと思います。
      医師が自分の生活のために薬を出すことはない、と医師に主張されると、その人は自分の都合の良いことしか認めない主張をしている、とみなしています。

      経営的には、診療時間当たりの売り上げがある程度にならないと、地代、建物代、設備代、人件費など回収ができません。
      糖尿病専門医が儲かる、ということも、聞いたことがあります。

      しらねのぞるばさんからのコメント、私も期待しています。

      • しらねのぞるば より:

        ホリデー様のブログ記事を読んで感じたのは、失礼ながら糖尿病発覚時には、おそらく糖尿病に関する知識ベースはゼロだったはずなのに、よくもこれだけの短期間で本質を突いた考察ができるものだという驚きです。 客観的・論理的に考えるというベースさえあれば、知識の多寡など問題ではないのですね。 情報の取捨選択が効率的だからでしょう。

        『相関関係が因果関係を証明するものではない』などは、ご職業柄 ビジネスモデルの分析から来たものでしょうが、

        >医師は統計をわかっていない(わかっていないのにわかっていると思っている)
        >という印象をかなり確信に近く思っています。

        実は医師ほど統計に弱い人種はありません(だからこそ バルサルタン(ディオバン)事件などが起こってしまいました)。しかし、医師に限らず、相関関係=因果関係と思っている人は多いです。北里大学の山田先生が、それが間違いであることを示すために下記の例を出していましたが;

        多数の糖尿病患者の調査から、

        (1)食事・運動療法のみ
        (2) (1)に加えて経口糖尿病薬を服用している
        (3) (2)に加えてインスリンを注射している

        (1)→(2)→(3)の順に、平均HbA1cは高くなっている。 つまり明確な相関関係がある。
        相関関係=因果関係と言うのなら、血糖コントロール悪化の原因である薬もインスリンもやめれば、血糖コントロールは良くなる。

        という例を出していました。ここまで示されれば 誰でもおかしいと思うでしょうが、しかし

        XX県は、一人当たりYY消費量がもっとも多い。
        人口当たりの 癌発生率は XX県が最低。
        だからYYには癌発生防止作用がある。

        これをテレビで専門の医師が話すのですからね。

        自分が統計に弱いことを自覚していればまだ救われますが、それすらないと論文のAbstractだけをさっと見て、「なるほどXX薬の投与効果は有意か。今度使ってみよう」と早とちりしています。 そのXX薬が、P(=Patint;どのような背景を持つ患者群を選抜した試験なのか),E(=Exposure;どのような投薬・治療を行ったのか)、C(=Comparison: 比較対象はBlank/Controlなのか、他の薬なのか)、O(=Outcome; 結果の判定にどのような指標を用いたのか)まで見たうえで判断するのが真のEBMであると、名郷直樹医師が著書で強調しています。

        ところがこれを全く理解していない医師ほど、EBMという言葉を振り回します。よくみかけるのは、『ある薬を、極端な肥満で心疾患既往のある、糖尿病罹患履歴10年未満の患者群に投与したら、二重盲検法でPlaceboに対して有意にHbA1cが低下した』という報告であったのに、それをろくすっぽ読み取らずに、糖尿病患者とみれば、無差別にその薬を投与しようとする医師です。 挙句の果てに、薬投与で患者の血糖コントロールが改善しないと、「この薬はEBMで、よく効くというエビデンスがあると証明されたのだ。 あなたはきちんと服薬していないのではないか。生活習慣がだらしないからそうなるんだ!!」と患者を怒鳴りつけて八つ当たりです。もし私がその患者だったら「先生、きちんと論文読みましたか?」と言い返すでしょう。

        【論文を読んでいない医師ほど、EBMを連呼する】

        これ、私の経験則です。

        [搭乗待ちのロピーにて]

        • ホリデー より:

          しらねのぞるば さん

          搭乗待ちのロビーからまでコメントいただきありがとうございます。
          よいフライト、出張になりますように。
          お帰りとその後のコメント、お待ちしています。

          ほめられると気に上るタイプなのでうれしすぎて困っていますが、
          確かに素人が調べられる範囲で勉強はしました。そこでおかしいと思うことも多くなり、同じようなことで迷う人がないようにと思いブログを始めた次第です。

          しらねのぞるばさbbに
          白根のゾル場さんも

          『相関関係が因果関係を証明するものではない』

          これは考察ではなく、統計の基礎の基礎ですし、自分の論文で統計を扱うとき、人の論文を読むとき、注意する点でもあります。
          統計を使う論文を書いたり読んだりする人は、私と同じ感想は持つのではないかと思います。
          ・規模が大きくなればなるほど実際の差は意味をなさなくても有意差はでます。
          ・あくまでその調査での有意差であって、それが一般化できるかどうかの考察がないのは、学問とは言えないと思います。
          ・統計は因果関係を証明しないので、状況証拠が一つでた、というそれだけの話です。
          ・メタ解析は、統計を使った調査研究としてノイズが大きくなるの可能性大なのににそれがエビデンスレベルが高いということ自体、限界がある
          などなど思っています。

  3. すぱ郎 より:

    ホリデー様こんにちは。
    いつも本当にありがとうございます。
    今回の記事は現状の問題点や誤解など殆ど出た感じですね。
    本当にありがたい。
    やはり整理して考えないと、些末な事に揚げ足をとられたりして迷ってしまう事があります。糖尿病に限って言えば、飛ぶ生き物を全部「トリ!」と一言で表現するような無理感を感じます。何か乱暴なんです。一人一人に合ったオーダーメイドな医療法が変なフィルター(お金や偏った価値観)に足をとられずに進歩してくれると有り難いですよね。

    • ホリデー より:

      すぱ郎さん
      いやいや、この記事はしらねのぞるばさんの労作ですから。ありがたいことです。
      海外出張中とのことなんで戻られたらまたコメントいただけることを楽しみにしています。

      一人一人に合ったオーダーメイドな医療法、

      私もそう思います。糖質制限が良い人、脂質制限が良い人、カロリー制限が良い人、食事だっていろいろあるような気がしますし、
      また同じ人でも状態によって何が良いのか違うのではないか、そんな気がします。