日本糖尿病学会治療と糖質制限治療の目標値の違い

日本糖尿病学会の糖尿病治療と糖質制限治療では血糖コントロール目標値が異なります。
そもそも血糖コントロール目標値にはどのような意味があるのでしょうか。

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糖尿病治療の目標値

日本糖尿病学会

合併症予防のための目標値
HbA1c:7.0未満
空腹時血糖値:130mg/dl未満
食後2時間血糖値:180mg/dl未満
*血糖正常化を目指す際の目標値はHbA1c:6.0未満

糖質制限治療の目標値(江部先生)

HbA1c:6.0未満
空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後2時間血糖値:140mg/dl未満

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目標値の意味

日本糖尿病学会

日本糖尿病学会の目標値は、「熊本スタディー」の成果が反映されているようです。
「熊本スタディー」では、HbA1Cが6.9%未満、空腹時血糖値110mg/dL未満、食後2時間血糖値180mg/dL未満を達成すれば、細小血管合併症を予防できることが確かめられたそうです。

あれ? であれば、空腹時血糖値は110以下が目標になるのでは?という疑問があります。

糖尿病学会の目標値で合併症が防げるのであれば、私は全く心配なしです。(糖尿病発覚までのダメージ=「高血糖の記憶」は問題ですが)

となると、糖質制限の目標値は厳しすぎるのでしょうか?

糖質制限治療の目標値

目標値について記事にしようとして、なぜその値なのか、明確に理解していないことに気づきました。(-_-;) 以下、私なりの理解です。

HbA1c6.0未満

平均血糖値なのでわかりやすい目安ではあるが、食後血糖値や空腹時血糖値に関連するのでの結果としての目安です。毎食200を超える食後高血糖が発生しても、薬などで空腹時血糖値が100程度以下に抑えると6.0を下回りますが、それでは血糖コントロールがよいとは言えません。

食後2時間値140未満

食後血糖値はピーク時の高血糖を防ぐことと変動幅を大きくしないことにより血管の損傷を防ぎ合併症予防になります(はずです)変動幅についてどの程度までならよいのかの数値を把握していませんが、血糖値のピークは180を超えると血管の損傷が起きるので180を超えないようにすることが必要、と理解しています。ピークを180以下にしようとすると私の場合結果的に2時間値が140程度になります。
血糖値のピーク時間(食後何分なのか)は人によっても異なるので、2時間値の140未満はおおむね誰にも当てはまる目安(ピーク血糖値180未満)であると思っています。
血糖値140を超えると血管を痛めるリスクがあるということらしいので、食後2時間過ぎたらそのリスクをなくそう、ということでしょうか。

空腹時血糖値:110mg/dl未満

これ、どうしてなのかわかっていません。熊本スタディー以外に何か意味があるのでしょうか。どこかで調べる必要がありそうです。

私の血糖コントロール目標

食後1時間160未満(ピーク時180未満)

*食後70分位が経験上ピークなので60分と言いながら70分で測定することもあります。
また、食べる順序で最後に糖質を取った時(よくあるのは食事の最後にヨ-グルトと果物少々)は60分より70分のほうがピークに近いと思われます。

食後2時間値140未満

これは強い目標値というより結果的にどうなるか見ているだけです。

空腹時血糖値110未満

残念ながら目標と言っているだけで何ともやりようがありません。薬を使えば達成可能かもしれませんが。
糖質制限は血糖値を上げないが下げるものではない、ということです(だから低血糖の危険がないということでもありますが)
薬に頼らないとすると長期的によくなることを期待して糖質制限や運動を続けるしかなさそうです。

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