日本糖尿病学会はなぜ糖質制限を糖尿病治療として認めないのか?

モン吉さんからコメントをいただきました。
モン吉さんにおコメントいただいたのはエビデンスレベルに関する記事でしたが、それをこの記事では「日本糖尿病学会はなぜ糖質制限を糖尿病治療として認めないのか」というテーマについて患者であるモン吉さんや私が考えていることに纏めなおしてみました。
この記事はモン吉さんからいただいたコメントを私が勝手に改編(コメントの一部のみ使用しています)し記事にしています。モン吉さんが言いたかったことのニュアンスとは異なる記事になっているかもしれません。モン吉さんのオリジナルのコメントは以前の記事エビデンスレベルが高いことの糖尿病患者にとっての意味をご覧ください。
この記事では青字がモン吉さんのコメントです。

モン吉さんはご自身のコメントは自分の妄想です。と書いています。goo辞書によれば妄想とは根拠もなくあれこれ想像すること、真実でないものを真実であると誤って考えること、などです。モン吉さんもご自分のコメントが根拠のない想像で真実でないかもしれないと思いながら書いているのだと思います。
この記事では私もさらに妄想の上塗りをしてみます。

1.専門家としてのプライド・面子が糖質制限を認めない

糖質制限食での治療は「糖尿病学会の糖尿病専門医から出たものではない」といことが広まらない理由の一つになると思います。自分たちのプライドがあるからです。
昔、ガン治療で有名な「丸山ワクチン」がありましたが、ガン治療の専門医ではなかった為自分たちの仲間内ではない為、効果があったにも関わらず潰されてしまいました。これに似ていますね。
糖尿病学会は炭水化物(糖質)を摂らなければ、血糖値は上がらないというこんな単純な事を知らなかったのか? 学会はこれまで長い時間とお金をかけて一体何をやっていたのか? 学会は誰の為に、何の為に存在するのか?そういう指摘を受けるのが怖いのだと思います。
糖質制限の効果を認めてしまうと、これまでの治療の結果、合併症になった患者さんから、集団訴訟を起こされるかもしれないという大きな不安もあると思います。ですから絶対に認めたくないのだと思います。学会の重鎮が入替っていかないと、認めるのは難しいでしょう。

こういうことも確かにあるでしょうね。似たような例を思い出しました。
2015年に厚生労働省が食事からのコレステロールの目標量について、目標量を設定するのに十分な科学的根拠が得られなかったとして、コレステロール値の上限目標を撤廃しました。「1日のコレステロールの摂取量を200mg未満に抑える」と厳しい基準を設定していた動脈硬化学会も厚労省に賛同しました。
しかし、動脈硬化学会は、間違っていたとは認めなかったようですね。
このことに関してこんな記事がありました。

コレステロールはもう気にする必要はない。だが、突然そう言われても、釈然としないものがあるのも事実である。いままでの我慢が無駄だったことに対して、基準を定めてきた動脈硬化学会から一言断りがあってもいいはずだ。
しかし、声明文を読んでも、どこにも「私たちは間違っていました」という釈明は見当たらない。
そこでこの点について話を聞くため、日本動脈硬化学会に取材を申し込んだが、広報担当者は「声明文を精読してください」の一点張りだった。
(中略)
後日、佐藤理事長の言う通り、改めて同学会に取材を申し込んだが、結局、取材には応じてもらえなかった。
彼らはなぜ説明を嫌がり、取材から逃げ回るのか。その態度は今回、渋々認めた食事制限の撤廃が、彼らにとっていかに「不都合な真実」だったかを物語っているようだった。
(現代ビジネス 週刊現代「コレステロール値」の嘘 食事制限はまったく無意味だった から一部転載させていただきました)

2.科学は新説を認めるのが苦手

どの治療法にしてもエビデンスは当然最初から存在しません。誰かがある時、これが良いのではないか事で、始まりがあります。今の糖質制限食がそうだと思います。
反対派がエビデンスが無いから認められないというなら、新しい事は何もできず何の進歩もしないでしょう。
新しい事をする時は、厳しい批判を受ける事も多いと思います。

科学、研究のアプローチはこれまでの学説、理論を否定するような新説を認めることが苦手だと思います。このことは糖質制限だけでなく、あるいは医学だけではなく多くの学問分野で科学真実を探求しようとすればするほどそうなる傾向があると思います。
ある大学の修士の学生向けにわかりやすい説明がありました。
「研究」とは、「客観的な根拠に基づいて何かを解明すること」です。
「客観的な根拠」とは事実やすでに認められた理論、および整合性のある論理です。
とてもシンプルに定義されていると思うのですが、研究はこれまで認められた理論、論文などを土台にして仮説が作られ、それを検証する調査などが行われます。そういう研究を積み重ねながら真実に近づいていこうとします。多くの研究を積み重ねて真実に近づこうとするわけですから、土台となる理論を覆すアプローチはとりづらいしそういう研究は認められづらいです。調査とか統計を使う学問はそういうものであることが多いのではないかと思います。
再現性のある実験で真実が決まる科学と、調査や統計を使う学問は真実の探求へのアプローチが異なる、ということです。
これは論文を書いたことのある人、査読者(=論文審査者)がいる学会誌に論文を投稿したことのある人ならほぼ同意いただけるのではないかと思います。

カロリー制限が正しく他の食事療法は認めない、という考えの中では、それを否定する論文は書きようがないといってもよいですし、仮に書いても学会誌などに採択されることはまずない、ということになります。カロリー制限+食事療法+薬が正しい糖尿病治療であるが、〇〇の理由でカロリー制限の方法の中で糖質の比率を少し従来と変えてもよいのではないか、という仮説であれば学会が認めるかもしれません。

3.経済的利益

又、そこには治療費という問題もあると思います。
糖尿病治療は薬代、インスリン代、透析治療代等で病院は大きな収入を得ています。
それを効果があるからといって、糖質制限食の治療法に切り替えてしまったら
食事指導では全然儲からない事になります。
ですから学会は「余計な事しやがって、そんな事したら全然儲からないじゃないか!」
と糖質制限食を叩き、広まらないようにしていると私は感じます。
これはまた、昔の薬害エイズ事件にも、ある種似ていると思います。
アメリカでは、非加熱製剤は危険だから使用禁止になったにも拘らず
それを知っていて日本では、在庫がまだ沢山あるから廃棄すると損になる為
それを使い切ってしまえと、その結果はとても悲惨なことになりました。
被害にあわれた方は本当につらい事でしょう。
患者の事などあまり考えていないという点では、共通しているかと思います。

この点は、モン吉さんの妄想よりさらに妄想レベルの高い(邪推!?)ことをよく考えます。

糖尿病治療を糖質制限で行うことの大きな問題は薬が不要になることです。2型糖尿病のかなりの割合の方が薬いらずになるのではないでしょうか。1型糖尿病でもインスリンの量をお減らすことが可能な人が多いのではないでしょうか。そうなると困るのは医師だけではなく製薬会社もそうです。医師、製薬会社、薬剤師、行政など、糖尿病薬の売り上げ減は困る人、組織が沢山あります。糖質生産の農業、食品産業など困る業界かつ集票力や財力のある業界の反対も大きな影響があるかもしれません。

仮に糖尿病治療の標準が糖質制限になったとしても、あるいは健康法として糖質制限が今以上に支持を得たとしても、コメ生産農家、食品会社、製薬会社がつぶれる、ということではないと思います。しかし糖尿病学会認定医の経営するクリニックはどうでしょうか。それも糖尿病治療が主な収入源になっていたら、これは経営にはかなり深刻な影響があるように思えます。飲み薬とインスリンが経営の根幹になっている、というクリニックが、それらの患者が血液検査だけ、となったら経営家の影響はかなり深刻です。
モン吉さんが指摘するような「儲からない」というレベルならまだしも多くの専門医のクリニックがつぶれるとなったら大問題です。これ、かなりの妄想です。しかし、糖尿病患者として糖質制限を行ってみると、2型糖尿病患者はかなりの率で薬が不要になることが想像できます。糖尿病専門医はそこまでの認識はないのかもしれませんから、勝手な妄想なのですが。

糖質制限を糖尿病治療として認めた時に、それに関する知見、症例を持たないことも医療行為を行う専門医には大きな問題かもしれません。
専門家でなくなるわけですから。

長々と妄想を記事にしてみました。

コメント

  1. neko より:

    こんにちは。
    これは面白いテーマですよね。私も最初は不思議でした。
    もしもっと調べるおつもりなら下記の本がお勧めですよ。

    「傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~ (光文社新書)2011/8/5」
    夏井 睦著

    この本によると、19世紀半ばまで英国では医師が手を洗わないのは普通だったそうです。そのせいで産院では何と出産後の女性の死亡率は1割〜2割。酷い病院では5割だったとか!病気や傷のある患者を触った手を洗わず、女性の出産を手がけるのですから今なら容易に想像できることです。

    改善の動きはあっても潰されたそうです。ある医師が手を洗うようにしたところ、彼の産院ではとうとう死亡率がゼロになったのでそれを学会で発表したらその医師は総スカンとなり、学会を追放されてしまったそうです。その後、その医師は発狂して30代の若さで亡くなったとか。。。

    夏井氏によると、現代でも、傷は消毒すべきではないのが明らかなのに、消毒したがる医師ばかり(その辺の医学的説明も非常に説得力とエビデンスがあり興味深いです)。要するにこういった現象は糖質制限だけではないのですね。現在でも「手を洗うのを拒否する」医師がたくさんいる、ということです。残念ながら、古今東西、人間とはそういうもののようです。プライドを守るため、責任を回避するため、あるいは単なる勉強不足、最悪なのは金儲けのために人の健康を害することを何とも思わない態度。

    ご存知かもしれませんが夏井氏は「炭水化物は人類を滅ぼす!」の著者で、知的で斬新的な視点が非常に勉強になる医師で、私は大好きです。

    • ホリデー より:

      nekoさん
      コメントありがとうございます。
      ワードプレスがスパムコメントとしていたので承認が遅れてしまいました。申し訳ありません。IT素人でもブログが作れるのは便利なのですが、わからないことが多いです。

      このテーマは、糖尿病患者にとっては面白いテーマではなく、面白くないテーマなんです。ブログのネタになる批判的な思いは当事者としてまだまだありますが。患者としては、日本糖尿病学会に糖質制限を食事療法の一つとして認めてほしいんです。私も今は困りませんが、もし何かの病気で入院したとき、糖質たっぷりの糖尿病食を出されたらどうするんだろう、とか想像するとげんなりしてしまいます。

      ただ、糖尿病学会専門医として仕事をしている医師だったら、と考えると、真っ向からカロリー制限を否定する、学術レベルの論文でそれを行おうとするのは相当に大変だろうなあとか、学会の中で生きていけない、とか何かと大変だろうとは思います。自分の生活が脅かされそうなときに、声を上げないということはあるだろうし、それを全否定するのもどうかな、とも思います。

      夏井先生の書籍、まだ読んでいなかったのですが、読んでみることにします。まずは「炭水化物は人類を滅ぼす!」からにしてみます。

      (知識を得ることより、薬に頼らず空腹時血糖氏を下げる方法を探して実行することのほうが優先順位が高いんじゃないの、とも思ったりもしますが)

      そういえばnekoさんにお礼を言っていませんでした。
      先日、2日続けて外食で昼食を研修会場で取らざるをえず、ブランパン+チーズ+ナッツ+豆乳のお弁当を持参し、素早く食べて、コンビニにコーヒーを買いに行きました。
      ほんの少しの時間ですがコーヒーを飲んで休憩してちょっとゆったりした時間を過ごせました。不思議なもので、これしか食べられないという悲しさ、寂しさは感じませんでした。
      コーヒーの力か、自分で選んだということの影響かはわかりませんが、以前のnekoさんのコメントをヒントにさせてもらいました。カフェでコーヒーという時間はとれなかったので、コンビニのコーヒーになってしまいました。
      ありがとうございます。
      糖尿病にどう対処するか、は血糖コントロールだけではないですね。

  2. モン吉 より:

    ホリデーさん、こんばんは

    送信エラーになりましたので、再度送ります。
    ひょっとしたら、ダブってしまうかもしれません。

    普段文章を作成する事が少なく、しても必要最小限にしていますので
    コピペ覚えると楽ですね。ありがとうございます。
    又、私の拙い文章を分りやすく解説頂き、ありがとうございます。

    私は研究員ではありませんが、新しい提案をする時これまで認められている事
    を複数使い、新しい提案をする事は、相手も納得しやすい事は確かです。
    これが同じ新しい提案でも、これまで実績の無い事を使い新しい提案をしても
    相手は納得し難いでしょう。使った基になる事の一つ一つ検証が必要ですから
    それこそ妄想になってしまいます。
    ホリデーさんの仰られる事は、すごく当然だと思います。

    書込みで書き忘れたのですが、治療にあたる医師は従来の「カロリー制限食」と短期的には効果があるが、長期エビデンスはない「糖質制限食」がある事を患者さんに
    説明する義務があると思います。そうでないと治療の機会を失う事になります。手術でも複数の方法がある場合は、それぞれのリスク等を説明するわけですから。

    • ホリデー より:

      モン吉さん

      治療にあたる医師は従来の「カロリー制限食」と短期的には効果があるが、長期エビデンスはない「糖質制限食」がある事を患者さんに
      説明する義務がある

      とのご意見は同感です。早くそうなってほしいものです。しかしすぐには難しそうだなあとも思っています。そのあたりも考えを整理していつか記事にしようと思っています。
      日本糖尿病学会に対して、批判よりもどうしてほしいのか期待を書いてみたいと思っています。

  3. モン吉 より:

    nekoさん、初めまして

    モン吉と申します。横から失礼します。

    nekoさんは、江部先生のブログでも、いつもしっかりした内容で書かれていて
    とても参考になります。

    夏井先生のブログは、私もよく見ています。
    キズやヤケドの話はとても参考になります。
    又、ピアノはプロ級の腕前とお聞きしています。
    江部先生と夏井先生は友人ですから、お二人のボーカルとピアノのセッションを
    ぜひ聴いてみたいですね。
    夏井先生が主催しておられる「豚皮揚げを食べる会」に参加しようと申し込むのですが、定員が20名と少ない為にいつもすぐに募集終了になっています。
    昨年10月からは開催場所が東京だけになったのは残念です。

    どうぞ宜しくお願い致します。

  4. neko より:

    モン吉さん、こんにちは。
    こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。

    いつも含蓄深いコメント、参考にさせて頂いてます(トピックや場を提供いただいているホリデーさんにもこの場をお借りして、感謝の気持ちをお伝えします)。

    夏井先生のブログ、面白いですよね!
    実は先生の書評は私にとって宝の山で、参考にしながら本を選ぶのがとても楽しいです。

    ピアノですが、私もごくたまに弾きますが、先生の選曲は驚くほど難局ばかりで舌を巻きます。難局を克服するのが好きというのは理系の先生らしい発想で、私などはテクニック的には楽だけど情緒的に楽しめる曲ばかり選んでいます。

    モン吉さんのお住まいは東京から遠いのでしょうか?
    私事ですが、来月、長野から神奈川に引っ越し予定なので東京にはまずまず近くなります。

    ちなみに、昔のブログで先生が「(出張中)急に時間が空いてしまいました、どなたかお酒と食事をご一緒しませんか?」と募集されてました(カジュアルな先生だな、とニヤニヤしてしまいました)。今後、モン吉さんのご近所でそんなことがあったらいいですね。

  5. neko より:

    ホリデーさん

    「面白いテーマ」とか言ってしまって失礼しました。病気で苦しんでいる(心配されている)方にその言い方は失礼です。反省です。言葉足らずが悪かったのですが、私が「面白い」(というより興味深い)と言いたかったのは「パラダイムシフトはそう簡単には起こらない」という社会学的側面です。

    私も最初、江部先生他の著作を読んだ時には、何故、医者(学会)は糖質制限を患者に勧めないのか?と不思議に思いましたし、非常に腹が立ったものです。色々考えました。一方、ホリデーさんもおっしゃるように自分が医者の立場だったら江部先生のような勇気があるか?と言われると自信がないかもしれません。

    その後、夫と一緒に、糖尿病の義母に対して一生懸命、糖質制限をすすめても甘いものやパンへの欲望に勝てず、真剣に取り組まない姿勢にがっかりしました。その後、幻聴などの問題を持つ姉に熱心に勧めても義母と同じ結果でした(糖質制限で幻聴やうつが改善されるそうです)。

    現在でも糖質制限は揚げ足をとるような低レベル、感情的な反論で溢れています。何故、そんなに攻撃的になるのか?ひどい人は「米を食べないなら日本人じゃない!非国民だ!」と言ったり、勉強もせずに「新興宗教」呼ばわりしたり。。。実は私の、尊敬していた親友も、私が糖質制限を始めたと伝えた途端に上から目線でバカにしてきました。彼に勧めたわけでもないのに、「そんなことをするのは愚か者」と決めつけるのです。驚きましたし、ショックでした。ある意味、彼の本質が分かって良かったです(縁を切りました)。

    江部先生他の論点やエビデンスのほか、海外でも認められつつある糖質制限が(私自分も「良い食事方法」と実感してますし)、これだけ社会の中で抵抗にあったり攻撃されているという現象は、悲しいことではありますが、事実です。そういう人間心理や社会の在り方を考えたり、分析したりするのが、だんだん面白くなってきたもので、そんな表現をしてしまいました。

    私も昔コンサルタント会社で働いていたせいか、色々と分析をしたり考えたりするのが好きな正確なのです。

    • ホリデー より:

      「面白いテーマ」って、失礼じゃないですよ。本当に。とらえ方はいろいろですから。皆が同じだったらその方が気持ち悪いですし。
      私も患者じゃなかったら面白いと思う気がします。

      お義母様の事、自分のことでないから余計にもどかしいですよね。まして遠く離れた場所だと大変だと思います。ただ、患者の立場だと、本当に効果があるのか? とか、糖質制限がそんなによいことなら世の中みんなやっているだろう、とか、疑うというか否定的になるのもごく自然なように思います。良かれと思ってい言ってくれていても、アドバイスや助言は医師だけで十分、という気持ちになっていらっしゃるのかもしれません。勝手な憶測でスミマセン。

  6. neko より:

    ホリデーさんも何度か書かれてますが、私も食事に関しては「これだけが唯一正しい!」というのはないように感じています。人それぞれ体質が違いますし、同じ食事でもその時の心的状態で体内での変化が異なってくるようですから、本当に複雑です。

    そういう意味で、多くの本から多面的な知識を得ることが大切だと考えています(まだまだ勉強不足ですし、代謝の本などは理解が困難でした。自分なりに少しづつ知識を増やしていこう、というスタンスです)。

    江部先生は真面目で優しい高校の先生、みたいな感じでしょうか。ただ、内容が脱線されないので(もちろんそれが目的の本なのですが)、その点、読み物としては他にも面白い関連本がたくさんあります。夏井氏は糖質制限食を人類史、社会学的な側面からも書かれるので広い知識として面白いです。

    宗田先生のご本もオススメですよ!彼は熱いんです。産院の先生なので妊婦さんや新生児における糖質制限のデータをたくさん紹介されていて、同じ人間ですから参考になります。それ以上に、彼が受けた学会からの酷い仕打ちなどに関して熱く書かれているので、手に汗握りながら(笑)読めて、ああ、(一部の)偉い肩書きの医者ってこんなに酷いのか。。。と分かります(一部ではありますが、それも事実ですから)。

    海外の本もたくさんあります。現在の小麦が品質改良(改悪)でいかに有害なものか、といったことを知れば、パンは食べない理由が糖質以外にも分かるのでより強化されます。

    コーヒーのお話、ほっとできたとのこと良かったです。寂しさを感じなかった理由には慣れもあるのではないでしょうか。最初の頃って「今までは、あれもこれも食べられたのになぁ。。。」と変化をネガティブに考えてしまいがちですよね。私も未だにパン屋の前を通ると「ああ、美味しそう!今までだったら。。。」とふと誘惑を感じてしまいます。「意志の強い私!いいことをしている私!」と自分を褒めてあげるのもいいかも知れません(笑)。

    • ホリデー より:

      宗田先生の本、一冊だけですが読みました。糖質制限への疑問に対する反論を明快に書いてあって痛快でした。

      「意志の強い私!いいことをしている私!」 これはやっぱり健康のために硬質制限している人と糖尿病患者でいわばやむを得ず糖質制限している人間では違うかもしれませんね。健康な人と患者の違いというより、nekoさんと私の違いかもしれませんが。私の場合は、血糖コントロールがうまくいってないときは特に心が揺らぎます。これだけ糖質制限しても改善しないんだったら、、、、となることもあります。

      続けるには、意思も環境も楽しみも、、いろんな要素が必要ですね。

  7. モン吉 より:

    ホリデーさん、Nekoさん、こんばんは

    Nekoさん、ご連絡ありがとうございます。
    長野から神奈川へ引っ越しされるのですね。長野は子供(娘二人)が小学生の頃は毎年、冬は栂池へスキーに、夏は観光で行きましたねえ。
    こちらからは少し遠いですが、本当に良い所ですよね。
    私の住まいは京都ですので、残念ながら夏井先生の東京での食事会の参加は
    難しいです。

    ところで糖質制限食は子供にも大変効果があるようで、ご存知かもしれませんが北九州で学習塾を経営されている塾長の三島氏が「糖質制限が子供を救う」という本を平成28年11月に出版されました。
    ご本人が糖質制限で糖尿病が劇的に改善したので、最初は塾の子供の親に勧めていたのですが、塾の子供にも糖質制限食を勧めたところ、子供の学力がもの凄く上がったという事です。評判を聞いて東京にも塾を作って欲しいと要望があり、東京にも塾を作られました。

    また、三島氏は男兄弟4人で、4人とも糖尿病ですが内3人は糖質制限食を実行し、大きく改善したが、一人は〇大の糖尿病専門医の治療を受けていて糖質制限の話をすると「そんな事したら死にますよ」と言われて実行されませんでした。当時状態は三島氏と同程度でしたが、5年後には合併症で、人工透析を受けていると、著書にも書かれています。

    糖質制限食は糖尿病だけでなく、アトピー、ぜんそく、花粉症、うつ病等の精神疾患、虫歯を防ぐ、疲れにくい等、実践者から色々報告されています。
    また、ガンの治療にも効果が期待されて、大阪大学や一部の病院ではガン治療にも取り入れられています。
    病気の多くは血液の流れが悪くなり、おこるといわれています。
    糖質制限食は血液の流れをとてもよくしますので、私は糖質制限食で病気が半減できるのではないかと思っています。そうなると病院は上がったりですが。

    • ホリデー より:

      モン吉さんは京都にお住まいなんですね。ということは、高雄病院に通院可能ですね。うらやましいです。病院に通院できることがうらやましいというのも変な話ではありますが。

      花粉症、改善を期待しましたが今年はまだ効果なしです。今年はヒノキ花粉が多いようで4月に入っても大変でした。花粉症の自覚があるときは血糖委も高くなるような気がします。
      来年の改善に期待しています。

  8. neko より:

    >モン吉さんは京都にお住まいなんですね。ということは、高雄病院に通院可能ですね。

    そうですよね、江部先生のお膝元なんですね!ホリデーさん、信頼できる地元の先生を江部先生に紹介してもらうとかはどうですか?実は、私は姉を夏井先生のクリニックに連れて行こうと思ってます(昨日の夏井先生のブログで、肥満によって腰痛や関節痛のある患者の話が載っており、姉はその問題もあるので、ついでに糖質制限を勧めていただけば説得力あると思いますし)。

    脱線ですが、私は関東の人間なので京都って響きは憧れますね。関西は神戸に2年だけ住んだことがありますが、暑さに耐えられませんでした。夏井氏の本で、糖質制限を始めてから夏の暑さが平気になった、とありましたが、ホリデーさんとモン吉さんはどうですか?

    >「糖質制限が子供を救う」という本

    子供がいないので買ってませんが、目の前にあれば読みたいですね。宗田先生によると新生児のケトン体数値は非常に高いそうです。子供の2型糖尿病が増えているそうで、私も子供の頃からお菓子ばかり食べて育った口なので、将来は子供のうちからきちんと考えてあげて欲しいですよね。

    ホリデーさん、義母の件、ありがとうございます。三島氏4人兄弟のうちの1人に比べたらまだ頑固じゃないかもしれません。。。

    • ホリデー より:

      nekoさん。ご心配ありがとうございます。幸い県内に日本糖質制限医療推進協会に加盟しているクリニックがあり、そちらに通院しています。
      この団体の存在も江部先生の活動のたまものですから、江部先生には本当に感謝しています。

  9. neko より:

    ホリデーさん

    今私も、日本糖質制限医療推進協会を見てまして、宗田先生が「産院ですが男性の糖尿病の方の治療もしています」と書かれていたのでお伝えしようかと思っていたところです。松本の医院で、7泊だったか泊りがけの糖質制限学習コースまであったので驚きました。

    歯科医院もいくつか登録しているのですね。いつも仙台までわざわざ行っていたのですが、今度は糖質制限の歯科医院にトライしてみようと思います。

    モン吉さん

    コメントし忘れです。
    >糖質制限食は血液の流れをとてもよくしますので、私は糖質制限食で病気が半減できるのではないかと思っています。

    全く同感です。医学的なことは全く無知ですが、基本を抑える(体に悪いものをとらない、必要な栄養をきちんととる、だけ?)ことで、多くの問題は自然に体が解決してくれるような気がします。もちろん前向きな気持ちで生きるといった精神面も非常に重要なようです。

    夏井氏が絶賛していた、ポールエルデシュという天才数学者の本を読んだのですが、滅茶苦茶な食生活をしていたようですが83歳まで現役の数学者だったようです。オペラ歌手なども長生きするようですし、個人的には栄養学の三石 巌氏が長生きしたのは栄養よりも最後まで栄養学を極めようとした熱意だったのでは?とも思います。生き方と食事の両面が充実できるのが理想ですね。