糖尿病治療としての運動の効果-短期と中長期

今朝の血糖値です。

相変わらずです。

さて、
糖尿病治療は、食事療法、運動療法、薬物療法の3つです。確かに食後の運動は食後高血糖を抑制する効果があります。筋トレで筋肉をつけることも耐糖能向上に効果的と言われていますが、いまいちやる気が出てきません。

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運動療法の効果

運動の治療効果は大きく二つに分けることができます。

糖尿病ネットワークの記載内容を参考に、ホリデーの解釈を加えてまとめました。

短期効果:食後高血糖を防ぐ

運動をすると筋肉がエネルギーを必要として、血液中の糖分を使います。これはインスリンの分泌がなくてもおこります。ですから食後に血糖値が上がっているときに運動をすると血糖値が下がるので、食後高血糖を防ぐ効果があります。

私の場合は、速足で30分歩くと50位は下がります。筋トレも同じかそれ以上の効果があります。個人差や肥満度による差などもあるようです。
自分の場合の効果をつかむことが、糖尿病治療を効果的にするのではないかと思います。

中長期効果

質的効果:血糖取り込み能力が高まる

筋肉は血中のブドウ糖を取り込みますが、活動量の低下や運動不足が続くと、ブドウ糖取り込み能力の低下を招きインスリン抵抗性の原因になります。また、運動により、腸管からインクレチンの一種であるGIPという物質が分泌され、膵臓のβ細胞機能が回復しインスリン分泌能が改善します。

量的効果

筋肉量が増加すると血糖の取り込み量が増えます。

ちなみに、バーンスタイン医師は、「2型糖尿病の特徴であるインスリン抵抗性は腹部脂肪対筋肉量比の増加に比例して高くなる」と書いています。筋肉量を増やし脂肪量を減らせばインスリン抵抗性は改善されるということですね。

筋肉量を増やし脂肪を減らす ⇒ めざせボディービルダー!

ということでしょうか。

運動が糖尿病治療に有効だというのは、理論的にもなるほど、と思えます。

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運動で糖尿病が完治する?

糖尿病はなってしまうと治らない病気です。ですから「完治」という言葉を医学では使わないようです。しかし、インターネットで検索すると完治しました、という患者のブログも見かけます。ホリデー調べでは、糖尿病が完治した患者のブログに共通しているのは運動(それも筋トレ)が多いです。

この記事での完治(寛解:医学はこの言葉を使うようです)とは、普通に糖質をとっても食後血糖値が140以内に収まる、HbA1cだと5未満の状態を指して使っています。

糖尿病完治、魅力的です。その可能性があるなら、頑張って運動、筋トレしよう、という気にもなります。

しかし、です。
ホリデー調べの患者ブログ情報では、筋トレや有酸素運動を行って、それもかなりハードに行っていても、糖尿病が完治(寛解)していない人も多いようです。

ですから、運動をすれば糖尿病が完治する、ということではなさそうです。運動方法(○○運動なら完治する)といった説もありますが、その人が完治した、からといって同じ方法を行ったら完治する、ということは話が違うように思います。

糖質制限だけでも、ほとんど完治したケースが紹介されているのを見たこともあります。しかし、糖質制限を行っている多くの患者は糖質を取らない限り血糖コントロールができているが、糖質を取れば高血糖です。(私はまさにそうです)

糖尿病完治の決め手は何か

結局個人差なのではないかと思います。
何の個人差かというと

江部先生はブログで「弱ったβ細胞は回復するが、壊れた細胞は元には戻らない」と書かれていました。(あまりに記事が多くてどこに書いてあったか調べられていないのですが)

江部先生の指摘通りであれば、完治した人は、膵臓のβ細胞はかなり弱っていたが、壊れてはいなかったので回復したのではないか、と、考えられます。
ある程度以上β細胞が壊れていれば、運動しても完治しないということです。

耐糖能の向上も、運動のやり方、量、質ではなく、その患者の膵臓の壊れ具合の影響のほうが大きいのではないか、という気がします。

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運動療法-私の方針

はっきり定まっていません。<(_”_)>ペコッ

糖質制限だけでHbA1c6.0はキープできそうだし、それだけでよいかな、とも思います。
自分ができることは何か、と考えると、運動はやればできることだし、効果もある、害はなさそうなのだからやれ!という声も心に中にあります。

こういう運動をやったらこんな効果がある、ということがもう具体的に(例えば○○運動を毎日30分行ったら、空腹時血糖値が○○下がるとか、糖質1g当たりの血糖上昇が3→2になる とか)はっきりしていたらやる気になるかもしれないのですが。

運動になかなかやる気にならない言い訳を長々と書いてしまいました。

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