DPP-4阻害薬について考える

私が処方されたDPP4阻害薬ネシーナについて考えてみました。
この薬、糖尿病発覚時に街医者で処方され、糖尿病専門医でも同じく処方されました。糖尿病専門医からは「血糖値が下げ止まったら薬を追加しましょう」と言われたので薬の追加が前提であったように思います。(言われたのはHbA1cが9.6から8.6に下がった時、糖尿病専門医を受診して2か月目です)
私が処方されているのは武田薬品のネシーナですが、商品名としてはグラクディブ、ジャヌビア、テネリア、エクア、トラゼンタ、スイニーなどがあります。
一日一錠で済むのも患者の負担軽減になります。週に一度の服用でよい薬(ザファテック、マリゼブ)を出ているようです。

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DPP4阻害薬の作用するメカニズム

「インクレチン」とは食事を摂取すると血液中に分泌される消化管ホルモンで、インスリンの分泌を促進させ、膵臓のα細胞から分泌されるグルカゴンの分泌を抑えます。
(「グルカゴン」は、肝臓に働いて糖を血液中に放出する働きを促進し、血糖を上昇させるホルモンです)

インクレチンはインスリンの分泌を促し、グルカゴンの分泌を抑えるので血糖値を下げる効果があります。また、インクレチンは血糖値80以下では働かないとされており低血糖を起こさないメリットがあります。

インクレチンは食後の血糖値上昇を抑える効果がありますが、DPP4という酵素の働きで数分間で分解されてしまいます。

このDPP4の働きを抑制しインクレチンの分解を防ぐことで食後高血糖を抑えようというのがDPP4阻害薬です。

食後の高血糖時にしか働かないので、食後高血糖を防ぎつつ膵臓への負担がそれほど大きくないこと、低血糖をおこないことから、日本では第一選択薬になっています。

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DPP4阻害薬の効果

効果について、ネットを検索してもなかなか定量的な数字がありません。

血糖値を下げる効果

ネット検索してきた中で出てきた定量的な数字は(出典を記録していませんが)
・食後の血糖値を20~30程度下げる
・HbA1cを0.7~0.8程度下げる
効果があるようです。

ホリデー調べ(自己血糖値測定)では
・食後血糖値のピークを10程度下げるかも:10程度だと自己血糖測定では誤差の範囲なので、食後高血糖を抑制する効果があるとは言い難い。ただし、ホリデーの場合、薬なしでも180を超えないようにしているので、食後血糖値のピークが200を超えるような場合は効果があるのかもしれない。
・空腹時血糖値:全く効果なし
です。

血糖値20~30の効果なら、糖質を10g/食減らせばよいだけなので、糖質制限に比べると効果のある薬とは思えません。

合併症予防

ネットで探してもなかなか情報がありません。
研究例など出ている情報を見ると、

心血管イベント(動脈硬化、心血管死、心筋梗塞、脳卒中など)については、基礎研究レベルでは効果があるはず、とされているようですが、プラセボ薬との比較などの研究では抑制効果は認められていないというものもあれば抑制効果ありとするものもあるようです。

少なくとも、合併症について発生を抑制するとか、合併症を改善する効果は明らかになっていないと判断してよいのではないでしょうか。

副作用

以下、「オンラインクリニック糖尿病」を参考にしました

DPP-4阻害薬の長期服用は肝臓、腎臓への負担が大きくなるため、定期的な検査を実施して、必要時には、薬剤の調整が必要になる場合がある

その他には、嘔気、嘔吐、空腹感、腹部膨満感、便秘などの副作用と、どのような薬を飲んでいても注意が必要な副作用である、アナフィラキシーショック、急性腎不全、肝機能障害、、急性膵炎、腸閉塞、などがある

DPP-4阻害薬の服用を行うかどうか

ホリデーの場合には、当初街医者で2週間分、糖尿病専門医のクリニックで3か月分の処方をされました。最初の2週間は服用していましたが、その後は宿泊出張が続いて糖質を取ってしまう時と、今年の1月にシックデーで2週間ほど血糖値が高かった時の後1週間ほど服用しました。いまだに2か月分以上が残っています。

旅行のときなどの気休めに数日間飲む薬と位置付けていますが、思い切って捨ててしまうか迷っています。
食後高血糖の抑制効果もほとんど期待できないので。

少なくとも長期的に継続して飲むことはリスクがあると思うので、毎日飲むことはしません。(どちらかというと糖尿病李朝の効果はほとんどないが副作用のリスクはある薬、と思っています)

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