2型糖尿病の「完治」「緩解」「reverse」定義より自分がどうなるかだ

highbloodglucoseさんのブログを見てまた、あれこれ考えている。

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「完治」と「緩解」

「完治」と「緩解」は基本的に同じ状態のことのはず。

以下は非専門家の私の理解

たとえば、うつ病の診断はいくつかの症状があるとうつ病と診断され、症状がなくなれば緩解とされる。
うつ病の場合そもそも診断が症状の有無で判断され、かつ再発が多い病気だから「完治」は使わない。
骨折ならレントゲンを見て骨に異常がなくなれば「完治」である。

つまり緩解は治らないとされている病気、症状で病気であるかを判断する病気に使われる用語であろう

したがって糖尿病は、治らない病気とされているから医学では「完治」は使わないのであろう。

一般用語としては「完治」も「緩解」も同じで、その病気の症状がない状態である(ホリデーによる定義)

2型糖尿病の「完治」「緩解」は、
糖質60%程度の通常の食事(日本人なら日本人の平均的な食事)を継続して行って、血糖値が糖尿病の水準にならず(空腹時血糖値、食後血糖値、HbA1c など)健康な生活ができることである(ホリデーによる定義)

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「reverse」と 主観

2型糖尿病の「reverse」は、さらに広い意味で、ある食事療法や運動療法を続ける限りにおいて血糖値が糖尿病の水準にならずにコントロールできていることも含まれて使われているようである。

このようなあいまいな言葉は、都合よくつかわれたり、その人の主観で意味が決められる。

highbloodglucoseさんのブログのこんな考えがコメントされていた。

ちなみに、たとえば糖質制限してHbA1cが良くなったからreverse!
という考え方があるとすれば・・・
それはちょっと・・・あり得ないっすなあ。
耐糖能が上がる、糖を取りこめるようになって初めてreverseですね。

一つの考え方である。というか、ごくごく一般的な考えだ。このコメントをした人はこんな経験をしている

私は糖尿病が悪化してから1年近く、おにぎりを半分以上食べると血糖値が爆発していました。
そこから食事と運動を頑張って、昨年10月にはOGTTで血糖値最大188、2時間値144となりました。つまり、おにぎり2個でやっと爆発しかけるぐらいです。

寛解まで行かなくても耐糖能が4倍にもなれば、見えてくる景色は全然違います。
(私の言葉の捉え方では)私は糖尿病を反転(reverse)させることはできたと思います。

耐糖能が大きく改善した人にとっては、耐糖能が改善して初めてreverseしたことになるは当然だな、と思う。
糖質制限が気に入って、仮に糖尿病でなくても一生続けよう、という人にとっては、糖質制限で血糖コントロールできていればそれが reverse と言えるような気がする。

その人の体験が、言葉の意味にも影響しているといえるかもしれない。

このコメントをした人のことではないが、このような成功体験(耐糖能改善)した人で、どうしてほかの人は同じように対処しないのか、と自分と同じように対処しない人に対して否定的であるブログやコメントを見かけることがある。

それって違うんじゃないの!と思う。どちらかというと強い反発。

同じようにやったって、同じ結果が出るとは限らない。同じような対処方法を取れない患者だっている。

2型糖尿病とひとくくりにしない方がよいのではないかと思う。

違う言い方をすれば、自分の体験は一つの事実だが真理ではない(すべてに当てはまるわけではない)ということ。

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「完治」「緩解」「reverse」の可能性の目安

問題は、自分が「完治」「緩解」「reverse」の可能性があるかどうか、である。

ちなみに私の「reverse」は、

・食事療法や運動療法を行えば、薬を使わず、健康な生活ができる状態。

・たまに頓服的に薬を飲むのはOK。

・耐糖能がそこそこ(これは基準があいまいだけれども糖質1gあたり血糖値上昇1程度)

としておく。

残念ながら今の医学は、「完治」「緩解」「reverse」の可能性有無の基準を示してくれない。

そこで、医学素人の糖質制限治療の2型糖尿病患者が約1年半の経験で考える、可能性の基準は以下である

血糖値データ
①糖質制限だけで、3か月から半年で空腹時血糖値が100未満、HbA1cが5%台になる
②糖質1g当たりの血糖値上昇が2g程度以下。

高血糖値の主要因がインスリン抵抗性によるもので、肥満型で血糖値データが上記に該当すれば、「緩解」の可能性もかなりあるのではないだろうか。

そのような人は、糖質制限でも日本糖尿病学会のカロリー制限でもPBWFでも、痩せて運動を継続すれば、劇的に改善することがあるのではないだろうか。

反対に言えば、やせ形で、インスリン抵抗性はあまり高くなく、食後のインスリン追加分泌が遅い・少ないパターン(どちらかというと私はこちら)は、「reverse」も難しいのかもしれない。

とすれば、糖質制限で血糖コントロールができている状態をよしとして、その生活を受け入れつつ、長期の改善を期待するのが良いのかな。

 

「ですます」をやめて書いてみた。これはこれで書きやすいけど、読む人にはどうなんだろう

コメント

  1. モン吉 より:

    ホリデーさん、こんばんは

    「完治」「緩解」「reverse」は、なんかややこしいですね
    私が感じるには
    「完治」完全に治った状態で、再発の心配がない。

    「緩解」は、症状が治まっている状態で、再発の可能性はある。

    「reverse」は、病気が快方に向かっている状態、という感じでしょうか。
    「reverse」は、人それぞれで、自分が快方に向かっていると強く感じれば
    「reverse」ではないかと思います。

    私は、糖尿病に「完治」はないと思っています。あるとすれば

    ① β細胞は100%あり、インスリンも十分つくる能力はあるが、肥満によりインスリンの効きが悪くなっている人が、糖質制限や他のダイエットで適正体重になり、インスリンの効きが良くなり、糖尿病でなくなる人。

    ② β細胞は100%あるが、疲弊している為にインスリンを十分につくる事ができない人が、糖質制限等で、β細胞を十分に休める事ができ、細胞が元通り元気なり、インスリンを元通りつくれるようになった人。

    要するに、私が思う完治は、β細胞が100%ある事が、前提になります。
    糖尿病は、発症時点でβ細胞が何割か死滅している訳ですから、それがどのような食事療法であれ、運動療法であれ、β細胞が増殖してが元通り100%になるとは思えないので①.②以外糖尿病の完治は無いと思っています。

    期待できるのは、iPS細胞で、自分の死滅し減ったβ細胞を増殖させ、元通り100%にする事ができるようになる事ですね。これは「完治」だと思います。
    私は、医師でも医療関係者でもありませんので、単なる個人の思いです。、

    • ホリデー より:

      モン吉さん
      完治、緩解、明確でわかりやすいですね。
      ・完治はなくても、緩解に近い状態をめざしつづけること
      ・改善されなくても、血糖コントロールを維持する
      が課題というか、無理せずやていくことなのかなあと思っています。

      IPS細胞、期待したいですが、ほかにもきっと沢山優先して研究する病気があるだろうと思うので、β細胞までなかなか手が付けられないかもしれませんね。

  2. highbloodglucose より:

    人は誰でも、自分の体験が基準になりますからね。
    人それぞれでいいんだと思います。
    それを他人に押しつけるのが間違いなわけで。

    とは言え、自分と異なる意見には
    ついつい厳しい目で見てしまうのも人の常ですので、
    わたしもうっかり厳しいことを言ったり書いたりしないよう気をつけようと思います。

    やっぱり、だ・である調はちょっときつい感じがしますね。
    わたしはブログ当初からそのつもりで書いたのでそのまま続けますが、
    ホリデーさんは以前のままでいいんじゃないかなと思いますよ〜

    • ホリデー より:

      highbloodglucoseさん
      なるほど。最初に書きはじめたスタイルが自分のスタイルなのかもしれませんね。

      >ホリデーさんは以前のままでいいんじゃないかなと思いますよ〜

      そうすることにします。
      気が向けば、かえてみるかもしれませんが。