糖質制限と血液検査結果-腎臓系

糖尿病患者が気になる検査項目の2回目、腎臓系です。

糖尿病と腎臓

糖尿病腎症は、糖尿病の合併症の一つでもあり糖尿病になったら、腎機能の低下がないか注意を払う必要があります。
*糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数は平成25年で16035人です。他人事ではありません

また、腎機能が弱っていると蛋白質を控え目にした方がよいとの説がインターネットなどで出てくることがありますが(約2年前の2017年11月、私が糖質制限を始めるころのインターネット情報には、糖尿病患者が糖質制限すると蛋白質を多く摂取するので腎臓に悪いという説をかなり見かけました)2019年現在は、変わってきているようです。
江部先生のブログには2019年7月7日に以下の記載があります。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。

検査項目と基準値

基準値備考
クレアチニン1.00以下男性1.00以下 女性0.70以下(筋肉量が多いほどその量も多くなるため、基準範囲に男女差あり)
eGFR60.0以上>90:正常又は高値 60~89:正常または軽度低下

クレアチニンより精度が高い指標

尿酸値2.0~7.0数値が高いことが継続すると、結晶として関節に蓄積し、尿路結石の原因になります。
尿蛋白(-)陰性(+)(±): 要注意 (2+以上):以上
尿アルブミン/CR比 *30未満で正常通常の健康診断では尿アルブミンの検査はしないことが多いようですが、腎症のチェックには尿アルブミンを調べた方がよいようです。

私の検査結果

尿酸クレアチニンeGFR尿蛋白尿アルブミン/CR
17/116.40.7978.2±
17/127.10.9464.7±3.9
18/01
18/026.00.7978.3±
18/036.70.7582.9
18/045.30.7681.7
18/05
18/065.90.8176.2
18/07
18/08
18/095.80.8671.31.8
18/10
18/117.00.8571.9
18/12
19/015.20.8274.8
19/02
19/036.10.8373.8
19/04
19/05
19/065.60.8373.8

私の検査結果について

糖尿病発覚時から数か月は、尿たんぱくが±、尿酸値が基準値7.0を超えることがあり、よい状態とは言えなかったのだと思われます。

糖尿病発覚から半年程度で、尿たんぱく、尿酸値ともに問題なしになっています。高血糖でなくなったためか、食事(糖質制限)の影響か、それはわかりません。

eGFRが、「正常または軽度低下」で変わらないのは気にならないわけではありませんが、このまま悪くならなければよいか、と思っています。

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